<大相撲九月場所>◇十三日目◇20日◇東京・両国国技館

 関脇・大の里(二所ノ関)が取り直しの末に大関・琴櫻(佐渡ヶ嶽)を寄り切りで圧倒。12勝目を挙げ大関昇進目安の“三役で3場所33勝”に到達した。この歴史的な一番を砂かぶり席で観戦していた“大物歌手”も大興奮。さすがの存在感に「いた!」「気になって相撲集中出来ないw」とネット上で注目を集めた。

【映像】中継カメラが捉えた“大興奮”する大物歌手の様子

 2度目の幕内最高優勝、そして所要9場所という史上最速での大関昇進へ向けて“怪物”大の里がまた一歩前進した。十三日目に結びの一番で対戦したのはこれまで対戦成績が1勝3敗と負け越している琴櫻。立ち合い互角の当たりから右を差して動きが止まった両者。先に上手を引いた琴櫻が投げを打つも、残す大の里。圧力をかけた大の里が一気に前に出ると、琴櫻は引きながら土俵際で逆転のすくい投げに出た。

 軍配は琴櫻に上がったが、両者ほぼ同時に土俵を割った際どい決着に物言いがつくことに。協議の結果、琴櫻の足が出るのと大の里の体が飛ぶのが同時と見て、同体取り直しとなった。取り直しの一番では、立ち合い右を差して一気に前に出た大の里が一方的な攻めで勝利。寄り切って大の里が12勝目となる勝ち星を挙げた。敗れた琴櫻は痛い6敗目を喫した。

 これで大の里は直近の成績が大関昇進目安の“三役で3場所33勝”に。さらに、1敗を死守して2度目の幕内最高優勝へ向けて“王手”をかけた。

 大の里の活躍にファンが歓喜するなか、ネット上ではこの歴史的な一番を観戦していた“大物歌手”にも注目が集まった。その人物とは、吉永小百合とのデュエット曲『いつでも夢を』のヒットなどでも知られる橋幸夫。向正面の最前列で観戦していた橋は、大の里が見事勝利すると「おお!」と指をさし、手を叩いて興奮していた。

 橋といえば、昨年80歳の節目に歌手活動を引退、さらに11月には脳梗塞に見舞われたが、引退を撤回し今年現役復帰したことも話題に。両国国技館でも元気な姿を見せると、ネット上では「いた!」「発見」「大相撲観戦してるね」「気になって相撲集中出来ないw」「橋幸夫さんが目立つ」とその存在感に目を奪われるファンが相次いでいた。

 なお十三日目の全取組を終え、幕内優勝争いは1敗の大の里が引き続き独走状態。星2つの差で3敗の関脇・霧島(音羽山)、前頭七枚目・若隆景(荒汐)、前頭十三枚目・錦木(伊勢ノ海)、前頭十五枚目・高安(田子ノ浦)ら4力士が追いかける展開となった。大の里は十四日目に大関・豊昇龍(立浪)に勝てば2度目の幕内最高優勝が早くも決定する。(ABEMA/大相撲チャンネル)