キヤノンは9月12日、RFマウントの標準ズームレンズ「RF28-70mm F2.8 IS STM」を発表した。F2.8通しのズームレンズながら軽量コンパクトに仕上げたのが特徴。高画質ブランドの「Lレンズ」ではないが、Lレンズに匹敵する描写性能や防塵防滴構造を備える。価格はオープンで、キヤノンオンラインショップでの価格は188,100円。9月27日より発売する。

Lレンズに迫る高画質のF2.8標準ズームレンズ「RF28-70mm F2.8 IS STM」

RF28-70mm F2.8 IS STMは“非L”タイプの標準ズームレンズ。24mmではなく28mm始まりとしたこと、レンズを沈胴式としたこと、レンズ内手ぶれ補正機構を新開発してコンパクトにまとめたことで、レンズを小型軽量の設計とした。重さは495gと500gを切った。

F2.8通しの標準ズームとは思えない小ささと軽さに驚く

キヤノンの担当者によると、Lレンズの名称が付かなかったのは「沈胴式のため、防塵防滴構造ではあるがキヤノンが設定した水準を上回らなかった」などの理由があるという。最新の光学技術を用いたことで描写性能はLレンズ並みの水準で、発売が古いLレンズ「RF24-105mm F4 L IS USM」と同等以上に仕上げたという。

RFマウントの標準ズームレンズが大集合。F4通しの「RF24-105mm F4 L IS USM」(左から2番目)よりもコンパクト

定番の大三元標準ズーム「RF24-70mm F2.8 L IS USM」(右)と並べてみると、同じF2.8通しながら大きさの違いは一目瞭然。RF24-70mmの重さは約900g

レンズ構成は12群15枚で、UDレンズを最前面に配置する光学設計により画質劣化の原因となる諸収差を低減している。AFの駆動はSTM(ステッピングモーター)を採用。モーターの回転数を読み取る磁気センサーの搭載により、高度なフィードバック制御が可能となり、高速・高精度かつ静かで滑らかなAFを可能にした。

持ち運び時の沈胴状態

沈胴状態を解除して広角端で撮影できるようにしたところ

望遠端までズームしたところ

レンズ内光学式手ブレ補正機構を内蔵し、5.5段分の手ブレ補正に対応。ボディー内手ブレ補正機構を搭載する「EOS R1」と組み合わせれば、CIPA2024規格で中央7.5段、周辺7.0段の手ブレ補正効果が得られる。

最短撮影距離はAF時で0.27m、MF時で0.24m(ともに28mm時)、最大撮影倍率はAF時 / MF時ともに0.24倍(70mm時)。絞り羽根枚数は9枚でフィルター径は67mm。本体サイズは最大径が約76.5mm、長さが92.2〜138.9mm、重さが約495g。