© Tommy Wong via Flickr

そんなの、かわいすぎる…。

ワンちゃんたち、実はお気に入りのおもちゃがあるってだけでなく、その名前を覚えている可能性があることがわかりました。しかも、そのおもちゃに2年間も触れてなくても覚えているのだそうです。

幼い子供と同じくらいの記憶力?

新しい研究で、限定的ではあるものの、犬が物の名前を記憶する能力はが考えられている以上に高いことがわかりました。科学者チームは、犬が言語能力が発達し始めている幼い子供と同じレベルにある可能性があると述べています。

4匹のワンちゃんたちで実験

ハンガリーのエトヴェシュ・ロラーンド大学の動物行動学者チームがおこなった今回の研究はBiology Letters誌に掲載されています。2020年12月、マックス、リコ、スクオール、ウィスキー、ガイアという名前の4匹の犬に12個のおもちゃが与えられました。それぞれ飼い主との遊び時間は同じではなく、最初の3匹の飼い主たちは多忙で、おもちゃで遊べる時間は1日30分のみ。一方、ガイアは1日5時間以上も遊び時間があり、ウィスキーはその中間くらいの遊び時間でした。

犬たちがおもちゃの名前を1か月後、さらにその1か月後、そして最終的には2年後に覚えているかどうかをテストしました。犬たちは興奮しすぎないように、おもちゃの匂いを先に嗅ぐ機会が与えられ、飼い主が特定のおもちゃを名前で呼び、そのおもちゃを取ってくるように指示するというもの。

結果は?

犬たちが呼んだ名前の正しいおもちゃを取ってきた場合、「いい子だね!」と褒められます。テストの結果、犬たちは1か月後と2か月後にはおもちゃの名前をかなりよく覚えていて、1ヶ月後のテストで70%、2ヶ月後のテストでは55%の確率で正しいおもちゃを取ってきました。しかし、2年後のテストではおもちゃの名前を思い出す能力が低下していたものの、完全に忘れてしまったわけではなく、44%の確率で正しいおもちゃを取ってきました。一見すると低い成績に思えるかもしれませんが、研究チームは、もし犬たちがたまたま運よく当たって持ってきていたなら、正解する確率は20.4%ほどだっただろうと推測しています。

犬別の成績で言うと、リコが60%、ガイアが54%の成功率でトップに立ったのですが、なんとリコの飼い主が2年間でほとんどのおもちゃを失くしてしまったため、その結果がやや偏っている可能性があることは捨てきれず。ただし、このグループの中でスクオールのスコアだけは、運よく当たってた場合の確率と同じ結果でした。他の犬は全て、偶然当たっていた場合よりも少なくとも20%高い成績を収めています。その実験に動画見たいな〜って思ってる方。あります。犬たちの映像がかわいすぎるのでぜひ見てみてください。

研究チームは、おもちゃの数が多かったことは犬たちには大きな挑戦だったと述べています。もし、おもちゃの数が減っていれば、さらに良い成績を収めたかもしれないそうです。また、観察されたのはたった4匹の成犬だったため、この結果がすべての犬に当てはまるわけではない点にも注意が必要だとのこと。また、実験に参加した犬たちはすべてボーダーコリーだったため、この行動は特定の犬種特有のものかもしれません。

飼い犬がこの研究に選ばれた理由としては、人間の言語に常に触れているという点では発達中の子供と類似しているから、そして飼い犬の長期記憶についてはまだあまり知られていないからということです。研究では、犬の認知的ラベルを保持する能力は、幼児に匹敵すると説明されています。犬は人間のような言語能力は持っていませんが、この研究は犬が物にラベルをつけ、そのラベルを長期間記憶する能力があることを示しています。

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