イギリスとアメリカ両方のマークを描いた軍用機があるのは何故? 第二次世界大戦中の“例外事情”を解説してみた
今回紹介したいのは、ニコニコ動画に投稿された『なぜイギリスとアメリカ両方の所属が描かれた軍用機がいるの?』というゆっくり提督とれとろーらーちゃんさんの動画です。
アメリカとイギリス、両方の所属の描かれた軍用機について投稿者のゆっくり提督とれとろーらーちゃんさんが解説します。
一般的に軍用機は敵味方の識別のため、「国籍マーク」と呼ばれる円形のものを翼や胴体に描きます。そして、さらにわかりやすくするために「フィンフラッシュ」と呼ばれるものを尾翼に描くこともあるとのこと。
しかしながら、第二次世界大戦中はアメリカの国籍マークを描いているのに、尾翼にイギリスのフィンフラッシュを描いた機体たちが見られたとのこと。
これには大きく2つのケースがあります。まずはイギリス軍がアメリカの国籍マークを使用した例です。
1942年頃の北アフリカ戦線でのこと。北アフリカへと上陸した連合国軍ですが、待ち構えていたのはドイツの傀儡であるヴィシー・フランス軍がいました。これは北アフリカにフランス領があったためです。
彼らはドイツほど連合国軍と敵対しているわけではありません。しかしイギリスは以前からフランスに攻撃を行っていたため、反英感情が高まっていました。
そのためイギリス軍は戦いの序盤はアメリカの指揮下に入ったり、航空機にもアメリカの国籍マークを付けたそうです。
2つ目はアメリカ軍がイギリス軍のフィンフラッシュを使用したパターン。こちらについては明確な発端と理由などは見つけられなかったとのこと。
ただ、第二次世界大戦中盤頃の地中海や北アフリカ戦線では、イギリスとアメリカは味方同士で共同で行動することが多かったそうです。そのため味方だと分かりやすくするために、アメリカの一部戦闘機や部隊ではイギリスのフィンフラッシュを描くことが多かったとのこと。そういう写真がいくつか残り、模型やイラストでもよく見られるようになったのだとか。
その他の例にも興味を持たれた方はどうぞ動画をご覧ください。ご紹介した以外のパターンや戦闘機が登場します。
視聴者のコメント
・英国所属を表示しつつ米軍の指揮下というアピールで、偽装じゃないぜ
・下手したらアメリカの印象悪くしない?
・これ戦車でも結構あるよね、星のマーク付いた英戦車をよく見る
・英国マークに入ってる赤丸が日本軍機と間違われるんで赤丸のない英国マークもある
・おもしろかったおつ
・勉強になりました