元日本代表MF前園真聖氏がメンバー考察【写真:徳原隆元】

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「願望」も入れつつ4-2-3-1で考えたメンバーは23人

 パリ五輪も終わり、J1リーグの中断期間も明け、ヨーロッパでは各国のリーグが次々に新シーズンをスタートしている。

 そしていよいよ2026年の北中米ワールドカップ(W杯)のアジア予選も再開される。日本は中国、バーレーン、サウジアラビア、オーストラリア、インドネシア(対戦順)を相手に勝ち抜かなければならない。その最初の2戦に日本はどんなメンバーで臨むのがいいのか、元日本代表MF前園真聖氏に「自分が選ぶとしたら」というメンバーを考えてもらった。(取材・構成=森雅史)

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 9月5日のW杯アジア最終予選(3次予選)・中国戦(ホーム)、10日のバーレーン戦(アウェー)に向けた日本代表が8月29日に発表されます。ここから始まるアジア最終予選の初戦では、2018年ロシアW杯、2022年カタールW杯と2大会回連続で敗戦を喫してしまいました。その結果、敗退も考えられるまで追い込まれたことを考えると、今回の中国戦は気を引き締めて臨まなければならないことは間違いありません。

 そういう難しい試合でありながら、今後の試合ではもう一つのテーマがあります。それは「パリ五輪」世代とどうやって融合していくかということです。

 ただし、今の日本代表はパリ五輪代表組が入らなくても2チーム分の選手がいます。レギュラークラスの選手が欠けたところで、似たようなレベルで補える選手もいるのです。それでもそこにパリ五輪組が入っていかないと世代交代が進まず、後々に高齢化という影響が出てきます。

 そこで今回は僕がこんな選手選考ではどうか、という自分の願望も入れつつ、23人を選んでみました。システムは相手の出方を見つつ、いろいろな対応ができる4-2-3-1で考えています。

融合期待のパリ五輪世代は5人を選出

 1トップは今年のアジアカップの2人、上田綺世(フェイエノールト/オランダ)と細谷真大(柏レイソル)がいいと思います。細谷は五輪での成長した姿をぜひ見せてほしいものです。

 右ウイングには当然ながら伊東純也(スタッド・ランス/フランス)に復帰してほしいと思います。堂安律(フライブルク/ドイツ)とのポジション争いが楽しみです。

 トップ下は、昨シーズンの好調ぶりをそのまま持ち込んでほしい南野拓実(ASモナコ/フランス)と久保建英(レアル・ソシエダ/スペイン)。さらに鎌田大地(クリスタル・パレス/イングランド)という選択肢もあります。

 ボランチは不動の遠藤航(リバプール/イングランド)と守田英正(スポルティング/ポルトガル)、田中碧(デュッセルドルフ/ドイツ)。また、鎌田はボランチとしてプレーすることも考えられます。もしもこの中で誰かのコンディションに問題があった場合は、藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン/ベルギー)を加えるのにいいタイミングではないかと思います。

 問題はディフェンスラインです。冨安健洋(アーセナル/イングランド)、伊藤洋輝(バイエルン/ドイツ)の状態が分からないため、2人がプレーできないことを考えた選考です。

 右サイドバックは菅原由勢(サウサンプトン/イングランド)に、好調ぶりが伝えられている毎熊晟矢(AZアルクマール/オランダ)。左サイドバックには、帰国して早速ゴールまで決めて見せた中山雄太(FC町田ゼルビア)と、パリ五輪でただ1人の左サイドバック専門だった大畑歩夢(浦和レッズ)を考えてみました。

 センターバックには、谷口彰悟(シント=トロイデン/ベルギー)、板倉滉(ボルシアMG/ドイツ)、町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ/ベルギー)というお馴染みのメンバーに加えて、19歳の高井幸大(川崎フロンターレ)に経験を積ませるのがいいのではないかと思います。

 GKはお馴染みの大迫敬介(サンフレッチェ広島)、鈴木彩艶(パルマ/イタリア)、それからパリ五輪を1人で守り抜いた小久保玲央ブライアン(シント=トロイデン/ベルギー)を一度招集してみてはどうかと考えています。

 どうでしょうか。パリ五輪組を5人選んでみましたが、僕は十分強いメンバーではないかと思います。果たして8月29日、森保監督がどんなメンバー選考をするのか楽しみです。(前園真聖 / Maezono Masakiyo)