誤審?妥当?物議を醸したパリ五輪スペイン戦のオフサイドを振り返る

写真拡大 (全3枚)

2024年パリ五輪男子サッカー準々決勝、日本代表対スペイン代表の試合は、緊張感に包まれた一戦となりました。この試合で最も注目を集めたのは、前半27分に起こった物議を醸す判定です。

試合の背景とシーンの概要

2024年パリ五輪 男子サッカー 準々決勝、日本代表対スペイン代表の一試合において世界中で物議を醸した場面がありました。

前半11分にスペイン代表フェルミンロペスに先制されリードを許した中で迎えた前半27分、関根大輝選手からのパスに山田楓喜選手が抜け出しビッグチャンスになりかけた場面です。その時、副審の旗は上がらず、オフサイドのシグナルは出されませんでした。しかし、主審のベイダ・ダフネが笛を吹き、日本のオフサイドのファウルを取るという場面がありました。

もしもこのままプレーが続行されゴールが決まっていれば、日本も勢いづき試合の結果も変わったかもしれないため、多くのファンや関係者からも批判の声が上がりました。

判定の妥当性について

サッカーにおけるオフサイドのルールは、以下のように定義されています。

オフサイドポジション:攻撃側の選手が相手のゴールラインに近い位置にいる場合、その選手はオフサイドポジションにいます。ただし、次の条件に当てはまる場合を除きます。

自分よりゴールラインに近い相手チームの選手が少なくとも2人いる場合。

自分がボールよりも後方にいる場合。

オフサイドのファウル:オフサイドポジションにいる選手が、プレーに干渉するか、相手に干渉するか、明らかにプレーしようとする行為を行うと、オフサイドのファウルが適用されます。

このシーンでは、副審がオフサイドを示さなかったため、一見するとプレーは続行されるべき状況でした。しかし、主審がプレーを止めたということは、主審が自身の視点からオフサイドポジションにいる選手がプレーに影響を与えたと判断した可能性があります。

サッカーにおいて、主審は試合中の全ての判定に関する最終的な権限を持っています。VAR(ビデオアシスタントレフェリー)が導入されている場合、特定の状況で映像判定が用いられますが、最終的な決定を下すのはあくまで主審です。VARは主審に助言を与える役割を果たしますが、主審がその助言を受け入れるかどうか、または自分で映像を確認するかどうかは主審次第です。

選手の反応

関根大輝選手は試合後のインタビューで「パスが通った瞬間に副審の旗が上がらなかったので、プレーを続けるべきだと思った」と語り、山田楓喜選手も「ゴールチャンスだっただけに残念だった」とコメントしました。