「本源セミナー」なる謎の会合をご存知だろうか。

【画像】今年3月、本源セミナーに参加するきんに君

「週刊文春」は6月20日号で、芸人のなかやまきんに君がこのセミナーに通っていたという事実に加え、セミナーの“被害者”たちから寄せられた告発を報道。セミナーにハマった母親が異常な行動を繰り返していること、恋人から婚約を破棄されたこと……。「セミナーにハマったことによって、親しい人たちとの関係を破壊された」と主張する人が続出している実態に迫った。


ブレイク中のなかやまきんに君 ©時事通信社

にわかには信じがたい“効果”を声高に宣伝

「本源セミナー」は、参加するだけで人生が楽しくなると謳っている。不幸の源としているのが「妖怪」だ。「悪い妖怪を追い払うことで幸せが訪れる」。たとえば頭痛に悩まされるひとは「頭痛妖怪」と書いた紙をビリビリに破くことで病魔を退散させることができるのだと説く。

 他にも願うだけでハッピーターンを味変させたり、セミナー参加後3時間で薄毛が復活したりと、にわかには信じがたい“効果”を声高に宣伝している。

 全国各地で開催されるセミナーには、毎月のべ数千人が参加しているとされる。その中では一体何が行われているのだろうか。

 今回、もっとも大規模な集会のひとつ「東京セミナー」に週刊文春記者が潜入した。

 記者が潜入したのは6月23日に港区の貸しホールで開催されたセミナー。ざっと300人ほどの来場者があった。8割方が女性だ。

創始者の女性が行う「遠隔」とは

 セミナー開始前に、記者はある紙を記入させられた。「遠隔」と呼ばれる行為である。

「これは『妖怪を追っ払ってもらいたい人』を紙に書けば、創始者の女性がその人に取り憑いている妖怪を“お祓い”してくれる、というもの。『遠隔』してもらうためには1万円を支払うのが決まりで、これが実質的な参加費になっています。お金を払うと黄色い紙を受け取ります。そこに、妖怪を追い払って幸せになってもらいたい存命中の人と、成仏してもらいたい亡くなった人を1人ずつ書くことができます」(セミナーの元参加者)

 記者が記入を済ませ、席で待っていると、創始者の女性が近づいてきた。本源セミナーの創始者は「手かざし治療などを行う新興の仏教系法人の元信者」(同前)で、年齢は60過ぎだろうか。

 そして、記者に創始者は話しかけてきたのだった……。

 現在配信中の「週刊文春 電子版」では、なかやまきんに君も参加した謎の会合「本源セミナー」への潜入ルポを配信中だ。3時間にわたったセミナーの詳しい内容、創始者が記者に話しかけてきたこと、セミナー参加者の驚愕の行動などを詳しく報じている。

(「週刊文春」編集部/週刊文春