イタリア軍将官に停職・減給処分、差別本出版で
![ブルガリアで北大西洋条約機構(NATO)の合同演習に参加するイタリア陸軍(2023年9月26日撮影、資料写真)。(c)Nikolay DOYCHINOV / AFP](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/1/6/162a3_1351_89426b13_f216f68e-m.jpg)
問題となっているロベルト・バナッチ(Roberto Vannacci)大将(55)は、すでにイタリア軍地理研究所(Military Geographical Institute)の管理職を解かれ、作戦地上部隊司令部の参謀長に異動していた。
AFPの取材に応じたバナッチ氏の弁護士ジョルジョ・カルタ氏によると、国防省はバナッチ氏には「責任感と中立性が欠如している」とし、「所属する組織の威信と評判を損ねた」と非難した。
一方、バナッチ氏側は処分を不服とし、「軍人を含む全国民に保障された表現の自由の権利」を主張して行政訴訟で争う構えだという。
バナッチ氏は昨年8月、軍当局に報告せず、「逆行する世界(The World Backwards)」と題する書籍を米小売り・IT大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)を通じて自費出版。その中で、同性愛者は「正常」ではないと主張。また、フェミニストや環境保護活動家、有色人種、移民を念頭に、「少数者による専制」に反対する姿勢を示した。
黒人の女子バレーボール選手、パオラ・エゴヌ(Paola Egonu)さんについては、「イタリア国籍を持っているが、イタリア人らしくないのは明らかだ」とも記述した。
【翻訳編集】AFPBB News
■関連記事
・同性愛者は「正常ではない」 陸軍将校の差別発言が物議 イタリア
・トランプ氏の黒人有権者めぐる発言に「嫌悪感」 ヘイリー氏
・イスラエルのパレスチナ人差別、アパルトヘイトよりひどい 南ア