先日、高画質デジタルカメラ「FUJIFILM X100VI」を発表したばかり富士フイルムのブース。今回のCP+のメインは、やはり同モデルです。ハンズオンコーナーでは、ブラックおよびホワイトカラーのX100VIが置かれ、その周りは来場者で人だかりができていました。ミラーレスカメラのXシリーズも人気は高く、このところ手に入りづらくなっている「X-T5」と「X-S20」も多くの写真愛好家がトライアルしていました。

会場の一等地にある富士フイルムのブース。同社が創立90周年であることをブース入り口でアピール。ブース内は全体にゆったりとした余裕あるレイアウトとなっています

発表したばかりの「FUJIFILM X100VI」を前面に押し出していた

2011年2月に発売された初代「X100」からX100VIまで、歴代X100シリーズが一堂に展示されるコーナーも小さいながら人気を集めていました。来場者はそれぞれの細かな違いを見つけたり、懐かしがる姿が見受けられました。このコーナーの下段には、富士フイルム90周年を記念したX100VIの限定モデルも展示。世界全体で1,934台しか販売されないレアなカメラをじっくりと覗き込む姿も数多く見られました。なお、この限定モデルは、国内では富士フイルムの通販サイトで受け付けの予定。応募者多数の場合は抽選になるとのことです。

現行のXシリーズとGFXシリーズの全カメラ、全レンズが並ぶブース入り口。例年であれば開発発表のレンズなども鎮座していることがあありますが、今回は残念ながら見受けられませんでした

「X100VI」をはじめとするXシリーズのデジタルカメラが並ぶハンズオンコーナー。置かれたカメラの機能が一目で分かるのはとても親切です

ハンズオンコーナーに置かれた「X100VI」。こちらはシルバーカラー。高級デジタルコンパクトにふさわしいたたずまいです

「現在考えられる当社最高の技術を余すことなく注入しています」と語る富士フイルムイメージングシステムの工藤ありささん。手に持つのはもちろん「X100VI」

初代「X100」から最新の「X100VI」まで、歴代のX100シリーズが一堂に展示されるコーナー。いずれのモデルもシルバーカラーとブラックカラーが用意されていたことが分かります

富士フイルム90周年を記念した限定モデルの「X100VI Limited Edition」。会社創立時の西暦に、ちなみ全世界で1,934台が抽選で発売されとのことです。競争率高そう

同社カメラ事業のもうひとつの主軸、チェキシリーズのコーナーも人の流れが途切れることがありません。いわゆるZ世代といわれる若い人や女性が多く、先のXシリーズのハンズオンコーナーとは雰囲気がちょっと異なります。このコーナーでは、手のひらサイズのカメラ「instax Pal」を使い来場者が自撮りに挑戦。そのデータをチェキプリンター「INSTAX mini Link 2」でチェキフィルムに無料で出力するサービスを行っており、終始賑わっていました。

手のひらサイズのカメラ「instax Pal」。チェキコーナーでは、このカメラで撮影したデータをチェキプリンター「INSTAX mini Link 2」で試せました

Instaxシリーズのカメラがずらり。種類の多さに驚かされるとともに、チェキ人気の凄さが感じられます

チェキのハンズオンコーナー。その場でプリントが楽しめるとあって終始賑わっていましたが、写真を撮ったときはZ世代や女性の姿は少なく…

CP+開幕日の2月22日からサービスを開始したメタバースサービス「House of Photography in Metaverse」のコーナーも、富士フイルムブースの目玉の1つ。このサービスは、仮想空間(メタバース)にカメラのショールームや交流スペース、ギャラリーなどのサービスをアバターを通して体験できるもの。コーナーにはパソコンが置かれ、多くの来場者が興味深く見入っていました。サービス自体は無料なので、ぜひ自宅などで試してみてほしいとのことです。

「House of Photography in Metaverse」のコーナー。カメラのショールームや交流スペース、ギャラリーなど仮想空間(メタバース)に展開するサイトです

そのほか、交換レンズの貸し出しを行うレンズバーや、動画撮影の体験コーナー、別会場で同社デジタルカメラのメンテナンスサービスなども行なっている富士フイルムのブース。撮影体験コーナーを除き、派手な演出こそ少ないものの、それゆえ同社のカメラやレンズをよく見て、よく触って、よく知ることができそうでした。

Xシリーズ、GFXシリーズの現行レンズすべての撮影が試せるレンズバー。カメラのレンズのほか、FUJINON双眼鏡も試せます

「+precious」(プラスプレシャス)のコーナー。同サービスは、高品質のプリントでワンランク上の仕上がりが得られるサービス。経験を積んだ技術者の手加工で提供されるといいます

静止画の撮影コーナー。和風のきらびやかな雰囲気のなかに立つモデルの撮影が楽しめます。雛壇が季節を感じさせます

富士フイルムのフィルムシミュレーションを紹介するコーナー。「X100VI」に搭載されている最新のシミュレーション「REALA ACE」もこのなかに

著者 : 大浦タケシ おおうらたけし 宮崎県都城市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、雑誌カメラマンやデザイン企画会社を経てフォトグラファーとして独立。以後、カメラ誌および一般紙、Web媒体を中心に多方面で活動を行う。日本写真家協会(JPS)会員。 この著者の記事一覧はこちら