競泳元世界王者、ドーピングあり大会出場へ 世界記録に挑戦
![元競泳男子のジェームズ・マグヌッセン氏(2016年2月5日撮影)。(c)GREG WOOD / AFP](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/2/b/2be16_1351_fa00937d_6b770e51-m.jpg)
英ロンドンに拠点を置く豪実業家のアロン・デスーザ(Aron D'Souza)氏が設立した同大会では、選手は世界反ドーピング機関(WADA)のルールの対象とならない。
豪紙オーストラリアンのコラムでマグヌッセン氏は「もし現役中にやってほしいと頼まれていたら、引退してから6年がたった今の自分とは全く異なる答えを出していただろう」「率直に言えば、お金の部分が大きい。160万豪ドルの賞金は無視できない。引退した選手にとってこのような機会はそうそうない」と述べた。
その一方で、「サプリメントが長期的に体に悪影響を及ぼさないように、計画的かつ科学的にやりたい」「これは万人のためのものではないし、まして若いアスリートのためではない」と健康面で危険を冒したくないとしつつ、「だがもし科学的にパフォーマンスを向上することができ、しかもそれを安全にできることが証明できたら、人々にとっては見ていて面白いイベントになるかもしれない」と語った。
公式ウェブサイトによれば、同大会では陸上、水泳、体操、筋力、格闘技の五つのカテゴリーが実施されるが、第1回大会の場所と日時は未定となっている。
エンハンスト・ゲームズをめぐっては昨年に大会の構想が持ち上がって以来、スポーツ界から全体的に否定的な反応が上がっており、オーストラリア・オリンピック委員会(Australian Olympic Committee)は「危険で無責任」なアイデアだと非難。五輪で銀メダルを獲得した元競泳女子のシャロン・デイビーズ(Sharron Davies)氏はSNSで「誰が一番不正をして賞金を取るかを見たい人なんているの?」と疑問視していた。
【翻訳編集】AFPBB News
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