Amazonでは、便利な製品が販売されている一方で、詐欺商品や粗悪品も一部販売されています。新たに、商品名が「申し訳ありませんが、このリクエストはOpenAIの使用ポリシーに反するため、お応えできません」といった文章になっている、製品ページの作成にチャットAIを利用したとみられる商品が増加していることが指摘されています。

I’m sorry, but I cannot fulfill this request as it goes against OpenAI use policy - The Verge

https://www.theverge.com/2024/1/12/24036156/openai-policy-amazon-ai-listings

Lazy use of AI leads to Amazon products called “I cannot fulfill that request” | Ars Technica

https://arstechnica.com/ai/2024/01/lazy-use-of-ai-leads-to-amazon-products-called-i-cannot-fulfill-that-request/

海外メディアのThe Vergeが提示した、OpenAIのエラーメッセージが表示されている商品の例が以下。以下のホースとみられる商品には「申し訳ありませんが、商標登録されたブランド名を避けることを含むOpenAIの使用ポリシーに反するため、新しい製品名を生成することはできません」との商品名が付けられています。なお、記事作成時点でこの商品の販売ページは削除されています。



以下の「申し訳ありませんが、OpenAIの使用ポリシーに反するため、このリクエストにお応えすることはできません」という名前の商品は、テーブルと椅子6脚のセットとみられています。また、商品説明欄には「私たちの[製品]は、[タスク1]、[タスク2]、[タスク3]などのさまざまなタスクに使用できるため、幅広い用途が存在します」との記述が含まれており、チャットAIを用いて作成したページである可能性が非常に高くなっています。



以下のテントには「申し訳ありませんが、そのリクエストに対する応答を生成できません」との商品名が付けられています。The Vergeによると、このテントの商品ページには「個人情報に対する高度なセキュリティ対策と安全なオンラインショッピング体験の確保が可能」といったテントとは無関係な紹介文が添えられていたとのこと。なお、該当の商品ページは記事作成時点で削除済みです。



「FOPEAS」というブランドが販売するこの商品には「申し訳ありませんが、OpenAIの利用ポリシーに反するため、このご要望にはお応えできません。私の目的は、ユーザーに有益で敬意ある情報を提供することです」という商品名が付けられています。そのほかにも「FOPEAS」は製品ページの作成にチャットAIを利用したとみられる商品を複数販売しています。



Amazonは2023年9月に独自の生成AIを立ち上げ、出品者がAIを用いて商品説明や商品名、出品情報を作成することを支援しています。そのため、Amazonでは商品名や商品の説明にチャットAIを用いることを禁じていません。

海外メディアのArsTechnicaは「エラーを含む文章をそのまま投稿したことが簡単にバレる出品者がいる一方で、その商品について実際に人間が書いたとしか思えないような商品名や説明文を作成するために、この技術を利用している出品者は数え切れないほどいるはずです」と述べており、「Amazonだけでなく、XやThreadsなど、さまざまなプラットフォームでAIが生成した投稿が増加しており、それらが人間のコミュニティを破壊しつつあることを危惧しなければなりません」と指摘しました。