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飲食店のメニュー写真と実際に出される料理が全然違うとして、SNSなどに画像が投稿されて「炎上」に発展することがある。

まったく同じ見た目の料理が提供されることはありえないが、あまりに乖離していると批判が起きやすい。

今年11月に「ペラペラのナスの揚げ浸し」が物議を呼んだことも記憶に新しい回転寿司チェーン「スシロー」では、店舗のタッチパネルに「商品が至らない際は、すぐにお取り替えします」と表示している。

「炎上対策」なのだろうか。スシローの運営会社に取材した。

●寿司が崩れていたり、ネタが小さかったりしたら「取り替えます」

11月下旬、都内のスシローで、注文用のタッチパネルに「商品が至らない際は、すぐにお取り替えします」と表示されているのを見つけた。

寿司が崩れていたり、トッピングがなかったり、ネタが小さかったりするなどの具体例をイラスト付きで案内している。

これを見て思い起こされるのは、スシローの「茄子の揚げひたし」のメニューと実物が「あまりにも違う」として、Xに投稿された「炎上事件」だ。運営会社は、メディアによる取材を通じて謝罪している。

タッチパネルの表示も「茄子」がきっかけなのだろうか。運営の「FOOD & LIFE COMPANIES」(大阪府吹田市)を取材した。

同社によると、茄子の揚げびたしは関係なく、1年以上前の2022年11月から、公式サイトと店舗のポスターで表示を始めたもので、現在はサイトとタッチパネルにも掲載しているという。

この年、スシローでは、大々的にキャンペーンを展開しながら、実際にはほとんどの店舗で該当の商品を品切れで提供できなかったことをめぐり、「おとり広告」として消費者庁から景品表示法違反で措置命令が出された。

さらに、ビール半額をうたいながら品切れになるなど、批判が相次いだ。

こうした状況を受けて、同社は同年11月、「弊社の不適切な告知に関するお詫び、並びに、お客さまの信頼回復に向けた取組みについて」としたリリースを発表。この中で、寿司ネタが小さかったりして、仕上がりに不満があればスタッフに伝えてほしいと呼びかけていた。

タッチパネルの表示について、同社は弁護士ドットコムニュースの取材に対して、「『うまいすしを、腹一杯。うまいすしで、心も一杯。』この原点に立ち戻り、お客さまの声をカタチにし、お客さまに今スシローができる精一杯を提供させていただきたいという想いで掲載させていただきました」とコメントした。

飲食業界でしばしば発生する「メニューと実物が異なる」ことによるSNS炎上について、どう考えているのかも尋ねた。

「SNSに投稿されるかどうかではなく、私たちは今後も『お客さまに、精一杯。』うまいすしを提供して参ります」(同社)