日本シリーズ阪神打線の「シリーズ男」候補に球界OBが挙げた選手とは?

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中野が仕事をすれば阪神打線は勢いづくはずだ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 2023年日本シリーズは阪神、オリックスとも1勝1敗と五分の対戦成績で3戦目を迎える。ここから阪神の本拠地、甲子園に舞台を移すこととなり、第3戦の先発投手は阪神が伊藤将司、オリックスが東晃平と発表されている。

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 1、2戦とも8‐0と同じスコアで星を分け合うこととなり、大差での決着という予想外の展開も続いている今回のシリーズ。2戦目までで互いに8失点を喫しているものの、両チームとも高い投手力を武器としてきていることもあり、接戦となることを予想する声も根強い。3戦目からは指名打者制の無い戦いとなることも大きなポイントとなってくる。

 先発、リリーフを含めた投手起用が試合の流れに大きく影響することは明らかであり、甲子園ではどのような戦いが繰り広げられるのか。2戦を終えた「関西ダービー」を球界OBが振り返り、ここからの展望も語っている。

 現役時、阪急、オリックス、阪神でプレーし、通算176勝を挙げた星野伸之氏がYouTubeチャンネル『星野伸之のスローカーブチャンネル』を10月30日に更新。今後の両チームの投手起用や、勝利を引き寄せる「シリーズ男」候補となる選手にもフォーカスしている。

 星野氏は3戦目以降について1・2戦目のような一方的な差はつかないと見通しており、「僅差でのリリーフ勝負」となることを想定し、「リリーフの使い方、打席に入るので起用法も難しくなってくる」と述べている。

 その上で、阪神については「僕の予想というか想像ですが、青柳(晃洋)が3戦目、救援に回るのでは。その調子をみて、中4日で7戦目の先発もあり得る」と見解を語った。オリックスのリリーフ陣にも、2戦目まで計7人が救援で登板し1失点という内容を踏まえ、「誰が勝ちパターンで投げてもおかしくないピッチングをみせた」と分析。「リリーフ勝負になると少しだけオリックスが有利では」と今後への見込みを示している。

 また、オリックスが勝利した2戦目を振り返りながら、「宮城(大弥)のカーブを一発で仕留めたのが中野(拓夢)でした。今後、要注意です」と指摘。さらに「中野が大きなポイントになっているのでは。どんな球でもタイミングが合っている。初戦で山本(由伸)のフォークもヒットにしている」と好調ぶりについて説明。

 他にも「シーズン中の近本(光司)のように、ポイントゲッターにとしての働きもできるのでは。『シリーズ男』にもなり得る存在です」と3戦目以降での阪神打線におけるキーマンに挙げた。

 中野は2試合で計5安打をマークしている。本拠地での連戦でも、背番号51がオリックス投手陣攻略への急先鋒となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]