個性的なレア肉ずらり。「界 由布院」の目も舌も忙しい〈特別会席〉全部見せ!
日本有数の温泉地、大分県・由布院。今回は2022年にオープンした「界 由布院」の、ご当地の食材がてんこ盛りの特別会席全7品を“全部見せ”します。
おなじみ野菜から超レア肉まで…。満足度MAXの会席です
「界 由布院」は星野リゾートが展開する温泉ブランド「界」の一施設。JR由布院駅から車で約10分、山間に位置しています。
ここで提供される会席料理は、山で採れる食材がメイン。なかでも鍋つきの特別会席は、野山の恵みがぎゅっと濃縮されています。
それでは参りましょう
先付け:猪と椎茸の最中パテ
ミンチ状にした猪肉と、椎茸を最中で包んだもの。山といえば、猪。先付けからパンチが効いています!濃厚なお味ですが、一緒にサーブされるクレソンのサラダはかぼすドレッシングで後味さっぱり。バランス良好です。
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煮物椀:鮑真薯
真薯(しんじょ)とは、身をすりつぶしたものにだし汁などを加えて味をつけ、蒸したりゆでたりしたもの。白葱、あさつき、青かぼすが添えられていて、薬味のパワーを感じられる一品です。
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宝楽盛り
界ブランドのオリジナル、宝楽盛り。八寸、お造り、酢の物が合わさった料理です。
山の幸がメインと言いつつも、お造りはやっぱりいただきたいもの。本物の竹のような器にのせられてまぐろや車海老、真鯛などがやってきました。ふぐはチリ酢でパクリ。
八寸には合鴨ロース、海老と青菜の松風、丸十(さつまいも)のおかき揚げなど。酢の物は河豚皮と鶏皮のぽん酢ジュレ。どれもお酒に合いそうなものばかりです!
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揚げ物:車海老東寺揚げ
車海老は大分県姫島の名産品だそう。湯葉と糸すじ青のりでサックサク。ししとうやなすの天ぷらもうれしい。
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台の物:山のももんじ鍋
いよいよ大物がやって来ました。スッポンの出汁に牛肉、猪肉、鹿肉、穴熊肉をさっとくぐらせていただく料理です。ももんじという言葉は猪や鹿などの獣肉の総称として江戸時代に使われていた言葉だそうですよ。勉強になります!
野菜の下のお肉たち。上から牛肉、中段右は穴熊肉、左は鹿肉、下は猪肉。それぞれ少しずつ味比べできるのはとてもいい。
お肉が個性的なら、たれも負けていません。黄身醤油(牛肉)、かぼすおろし(穴熊肉)、太白ごま油のフルーツ甘煮(鹿肉)、木の実たれ(猪肉)です。それぞれの肉に最高に合うように考えられています。木の実たれは、肉なしでこれだけ食べても美味でした。
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食事:姫島ひじきと紫蘇の実の土鍋ごはん
すっぽん出汁の鍋が下げられると、代わりにやって来たのは味のある土鍋。大分県は焼きものの名産地です。この特別会席にも小鹿田焼をはじめ素敵な器がたくさん出てきて、目も舌も忙しい!
ふたを開けるといい香り!もうお腹いっぱいのはずなのに、ひじきごはんはモリモリ食べられるから不思議。
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甘味:界 由布院特製 やっこめのミルク煮 麦茶のゼリー
〆のデザートは遊び心のある演出つき。やっこめのミルク煮は焙煎した玄米を牛乳で煮たもので、その上に麦茶のゼリーをちゅるっとかけていきます。急須はまるでミニやかん!食感の違いを楽しめました。
朝ごはんは洋食も選べる!温泉宿でパンとヨーグルト♡界 由布院の朝食は、和食と洋食から選べるようになっています。これはかなりレア!洋食はお品書きも縦長で新鮮!ご当地の食材をふんだんに使って、サラダやキッシュが提供されます。
バスケット風の器に風情を感じます。ホテルビュッフェとは違って、上品な味つけと程よい量が大人にはうれしいもの。
ナフキンに包まれたかわいいパンたち。パンにはやっぱりコーヒーが合いますね!
続いて和食膳のお品書きはこちら。
本日の焼き魚は銀鱈、手の込んだ自家製の豆腐もあります。あとは白ご飯に合うおかずが少しずつ。だんご汁は大分の郷土料理。太麺のような小麦粉だんごはしっかりお腹にたまります。
竹かごの中身は野菜と豚の角煮。炭火焼きにしていただきました!
大変、ごちそうさまでした。
*入荷状況や季節により、提供食材・料理は変更になる場合があります。
撮影/瀬津貴裕(biswa.) 取材・文/佐藤望美