日本時間の2023年9月13日に開催されたAppleの新製品発表イベントでは、iPhone 15シリーズがついにApple独自規格のLightningを廃止し、USB Type-Cに移行したことが発表されました。同時にAppleは、第2世代AirPods ProもUSB Type-Cによる充電にアップグレードすることを発表しましたが、USB Type-Cに対応したAirPods Proの充電ケースは単体で販売されず、USB Type-CにアップグレードするにはAirPods Proを丸ごと買い替えなければならないことが判明しました。

Apple Not Offering USB-C AirPods Pro Cases As a Standalone Purchase - MacRumors

https://www.macrumors.com/2023/09/13/usb-c-airpods-pro-case-not-sold-separately/



Want USB-C AirPods Pro? You'll have to pay full price | iMore

https://www.imore.com/airpods/want-usb-c-airpods-pro-youll-have-to-pay-full-price

iPhone 15シリーズではついにUSB Type-Cが採用され、iPadやMacBookと共通のケーブルでiPhoneを充電できるようになりました。すでにAppleは公式ストアで、「高速充電対応USB Type-C充電ケーブル」や「USB Type-CとLightningの変換アダプタ」の販売を開始しています。

Appleが「高速充電対応USB-C充電ケーブル」や「USB-CとLightningの変換アダプタ」を販売開始 - GIGAZINE



同時にAppleは、第2世代のAirPods ProもUSB Type-Cにアップグレードしました。Appleは「1本のケーブルを使ってMac、iPad、AirPods、そしてiPhone 15のラインナップを簡単に充電できます」と述べています。記事作成時点ではすでに、USB Type-Cに対応した第2世代AirPods Proの予約受付が開始されており、販売開始日はiPhone 15シリーズと同じ9月22日となっています。

Apple、AirPods Pro(第2世代)をUSB-C充電にアップグレード - Apple (日本)

https://www.apple.com/jp/newsroom/2023/09/apple-upgrades-airpods-pro-2nd-generation-with-usb-c-charging/



ところが、Appleは第2世代AirPods ProのUSB Type-C対応充電ケースを個別に販売していません。つまり、第2世代AirPods ProをUSB Type-C対応に切り替えたいユーザーは、AirPods Proを丸ごと買い替えなければならないというわけです。

この方針についてテクノロジー系メディアのMacRumorsは、USB Type-C対応の第2世代AirPods Proは単に充電規格を変えただけでなく、その他の機能も改善されていることが理由かもしれないと指摘。新たな第2世代AirPods Proは、本体とケースをIP54の防塵(ぼうじん)防水性能にアップグレードしたほか、Apple Vision Proと組み合わせて超低レイテンシのロスレスオーディオを可能にしており、Appleとしてはユーザーに丸ごとAirPods Proを買い替えてもらいたいようです。

しかし、USB Type-C対応の充電ケースを購入するオプションを与えないことで、結局「iPhoneやその他のデバイス充電用のUSB Type-Cケーブル」と「AirPods Pro充電用のLightningケーブル」を持ち歩かざるを得ないユーザーをいら立たせる可能性があると、MacRumorsなどは指摘しています。

なお、USB Type-C対応の第2世代AirPods Proは、公式ストアで税込3万9800円で予約注文を受け付けています。

AirPods Pro(第2世代)を購入 - Apple(日本)

https://www.apple.com/jp/shop/product/MTJV3J/A/airpods-pro