ハスクのNORDENがツアラー度をアップ!【What′s New】(What′s New)

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アドベンチャー・ツアラーのちょうど良いサイズ!

ハスクバーナ モーターサイクルズのアドベンチャー系ツアラー、Norden 901に2023モデルとしてエクスペディションがデビューした。
そのジャーナリスト向け試乗会が、御嶽スキー場で開催されたので早速ご報告。

主にモトクロスなどの競技車輌の多いハスクバーナ モーターサイクルズは、KTMグループの傘下にある。
そうした環境下とスウェーデンをルーツとするメーカーとの融合で誕生したのがNORDEN(ノーデン)901だ。

いまやカテゴリーとしてメジャーな存在となったアドベンチャー系は、パリダカなどアフリカの灼熱砂漠を走破するサバイバルイメージだが、ノーデン901は北欧の極寒地を冒険ライドする逞しさをオーバーラップさせている。
そしてこのエクスペディションのコンセプトは、この冒険ライドをもっと遠くへ、もっと未知のところへ誘うポテンシャルを込めたという。

そもそも901の大きな特徴でもある燃料タンクを左右へ振り分け、エンジン位置より低くマウントする超低重心のため、車高のあるアドベンチャー系仕様でもコンパクトさを感じさせる点が魅力だ。

とかく大柄になりがちなアドベンチャー系だが、このちょうど良いサイズ感のノーデン901に、エクスペディションは防水バッグなどそのままツーリングへ出かけられるパッケージとしている。

足回りの強化とツアラー装備や各パーツをグレードアップ

機能としての進化はフロントフォークのインナーチューブ径をφ48mmまで拡大、前後のサス・ストロークも240mmとしている。
このグレードアップは、よりハードな路面へのポテンシャルを高めるが、ちょっとした林道から舗装路のツーリングシーンでも、ゆったりとしたピッチングで安心感を高めている点が見逃せない。

エンジンはKTMの890をベースとした75度位相クランクのパルシブな蹴り方が心地よい。
非舗装路ではついスパッと開けて、土をはね上げたくなる衝動に駆られるアクティブさは901の魅力に違いない。
同時にクルージングでの滑らかさが大人向けの感性を漂わせる。

そんな走りのクオリティから、ふと目を転じると4mm厚で美しい溶接痕やアルマイト仕上げの大型化されたエンジンガードにも、趣味人らしいこだわりが伝わるところが嬉しい。

ツーリングモデルとしてのメインストリーム化は益々進化

アドベンチャー系がツーリングで主流となりつつあるのは、ワインディングなどで神経を遣わずとも良いペースで駆け抜けられるマージンたっぷりのハンドリングが寄与している部分が大きい。
おおらかに大人のペースで楽しむバイク・ライディングは、パフォーマンス一辺倒のスポーツモデルを乗り継いできたライダーが求めるスタイルなはず。

そうしたニーズに対し、先取りしているかのようなノーデン901エクスペディションは、これからの方向性を指し示したモデルのひとつといえる。
大柄なアドベンチャー系に手を出す前に、一度試乗して確かめる価値アリな大人向けバイクだ。

SPECSpecificationsHusqvarna Motorcycles Norden 901 Expeditionエンジン水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒総排気量889ccボア×ストローク90.7×68.8mm最高出力77kW(105PS)/8,000rpm最大トルク100Nm/6,500rpm変速機6速フレームクロームモリブデン鋼スペースフレーム車両重量214.5kgサスペンションF=テレスコピック倒立
R=スイングアーム+モノショックタイヤサイズF=90/90-R21 R=150/70-R18軸間距離1,529mmシート高875/895mm(2段階調整式)燃料タンク容量19L価格199万9,000円(税込み)

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