昨年、「同意なしに自身を産んだ」として両親を訴えたことを明かしていた女性。「信じられない、あなたには子どもがいるの?」というユーザーからの質問に答えた(画像は『Kass Theaz 2023年5月23日付TikTok「Replying to @JCNCLP」』のスクリーンショット)

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アメリカ在住の女性が昨年、「本人の意思を確認せずに自分を産んだ両親を訴えた」という動画をSNSに投稿して注目を集めた。しかし彼女は最近の投稿で、自分の子どもたちについて言及したため、多くのSNSユーザーを驚かせた。女性によると、子どもたちは養子であり「自分で産むのとはわけが違う」と主張し、また「妊婦はお腹の子が本当に生まれてくることを望んでいるかどうかを、霊媒師に相談するべきだ」とも訴えた。実はこれらはジョーク動画なのだが、投稿した女性の真剣な表情や話し方からジョークであることを認識できないユーザーが続出し、大きな反響を呼んでいる。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えた。

米ニュージャージー州に住むTikTokerのキャス・テアズさん(Kass Theaz)は、自称Z世代のレズビアンで、普段からTikTokやInstagramに“風刺的”なコンテンツを投稿している。昨年8月6日に投稿した「自分の同意なしに出産した両親を訴えた」という内容の動画は、TikTokで630万回を超える再生回数を記録し、賛否両論のコメントが寄せられた。

そんなキャスさんが5月23日に投稿した動画で、自ら子どもがいることを明かしてユーザーたちに衝撃を与えた。

「信じられない、あなたには子どもがいるの?」という質問に答える形で同日中に投稿したキャスさんは、「前回の動画で、子どもたちのために服を買いに行ったと言いました。しかし許可なく私を産んだとして両親を訴えた私の主張を聞いた人たちは、私にも子どもがいると聞いてショックを受けています」と述べ、この件を説明することにした。

キャスさんは動画で、養子を迎えることは子どもを産むこととは違うと言い、「養子縁組をした場合、子どもがこの世に存在しているのは私に起因するものではありません。私はただ良い人でありたい、彼らを助けたいだけです。分かるでしょう?」と子どもがいることの正当性について語った。さらに養子縁組という“倫理的”な方法で子どもたちを迎えたため、自分が訴えられることはないと持論を展開した。

さらにキャスさんは両親を訴えた理由についても説明しており、「私は生まれてくることに対して、同意していませんでした。なぜなら社会人として自立するためには仕事をする必要があることを知らなかったからです」と話した。キャスさんは「私が生まれる前、両親は私が本当に生まれてきたいのかどうかを、確認しようとしませんでした」と批判しており、「妊婦は霊媒師を雇い、生まれてくる子どもに『実際にここにいたいかどうか』を尋ねるべきです」と提案している。

そしてキャスさんは、動画の最後で「私は子どもたちが働かなくてもいいように、親を訴えるという啓蒙活動を人生の使命としています」とも語った。

自身の動画が多くの波紋を呼んでいることについて、キャスさんは「私はユーモアを込めて動画を作った。動画にリアクションする前に、実際に真偽をリサーチする人がいかに少ないかが分かります」と話している。あくまで“風刺動画”を投稿するキャスさんは、これまでにも「自分は雌雄同体だから、自分一人で子どもが産むことができ、パートナーは必要ない」などと大真面目に語っていた。

Instagramで動画を視聴した人からは、「私は妊娠していますが、赤ちゃんはお腹から出てくることをとても楽しみにしていると言っています」、「私の子どもたちが私を訴えてくれればいいのに。そうすればお返しに、何年もかけて子どもたちに費やしたお金について、彼らを訴えられるから」、「あなたは面白い。コメント欄で混乱している人の多さが気に入ったよ」といったコメントがあがっている。

画像は『Kass Theaz 2023年5月23日付TikTok「Replying to @JCNCLP」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)