(C)2010 SPACE BATTLESHIP ヤマト製作委員会

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BS12トゥエルビ〈日曜アニメ劇場〉の6月放送分は、2023年2月13日に逝去した漫画家・松本零士さんを偲び、ロマンとファンタジーに溢れる”松本ワールド”関連作をラインナップ。
6月18日(日)に放送されるのは、『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ初の実写作品として2010年に公開された『SPACE BATTLESHIPヤマト』だ。

>>>原作アニメとは一味違う魅力にあふれた豪華キャスト陣をチェック!(写真7点)

時は2199年。外宇宙に突如現れた正体不明の敵・ガミラスの侵攻により地球は滅亡の危機に瀕していた。
無数の遊星爆弾で人類の大半は死滅し、地表は放射能で汚染され、わずかに生き残った人々は地下へ逃れて暮らしている。その中には、かつて地球軍のエース・パイロットとして戦った古代進の姿もあった……。

そんなある日、銀河系の彼方の惑星・イスカンダルから放たれた通信カプセルが地球に飛来。そこにはイスカンダルには放射能を浄化できる装置が存在するというメッセージが込められていた。地球防衛軍は最後の宇宙戦艦・ヤマトをイスカンダルへ派遣、戦場への復帰を決意した古代はヤマトへの乗艦を志願する。
地球滅亡まであと1年。今、ヤマトの壮絶なる戦いの旅が始まるーー。

本作ではTVシリーズ第1作『宇宙戦艦ヤマト』を基調とした物語を、古代進役・木村拓哉や森雪役・黒木メイサほか豪華キャストと3DCGを駆使した迫力の映像で描き出す。
木村拓哉演じる古代進は真っ直ぐな正義感に明るさや軽快さを備えた青年、黒木メイサの森雪は勝ち気なエースパイロット、さらにアニメでは男性だった医療班の佐渡先生を女性の高島礼子が演じるなど、キャラクター・メカニック描写などは随所で現代的にアップデートされているが、『さらば宇宙戦艦ヤマト』や『宇宙戦艦ヤマト完結篇』などの設定、名シーン、印象的なシチュエーションが数多く盛り込まれており、往年の『ヤマト』シリーズへの愛を存分に味わうことができるのだ。

(C)2010 SPACE BATTLESHIP ヤマト製作委員会

本作を観るにあたって、ヤマトファンにぜひ注目してほしいポイントがある。
現代的な視点からビジュアルや設定が刷新された作品世界――それでもなお、観る者に「やはりこれは『ヤマト』だ」と感じさせてくれる大事な要素――それが ”声” だ。

本作に登場するデスラー/ガミラスとイスカンダルの設定は、それぞれ原作アニメから大きく変更された異種生命体として描かれている。いかなる形で登場するかはぜひ本編を観てほしいのだが、デスラー/ガミラスの声はアニメ第1作から『ヤマト完結編』までデスラーを演じた伊武雅刀、そしてイスカンダルの声は『さらば宇宙戦艦ヤマト』で女神・テレサを、そして『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』以降の作品でイスカンダルの女王・スターシャを演じた上田みゆきが担当している。
ファンの心に刻み込まれた声の存在感は、間違いなく本作が『ヤマト』であることを強烈に印象づけてくれる。

ヤマトの艦内でも、やはり納得のキャスティングを楽しめる。それは調査・分析を主な任務としてヤマトに乗艦しているロボット・アナライザーの存在だ。
シリーズをとおしてファンに愛される名キャラクターは、本作では古代が携帯する小型コンピュータのAIとして登場。本来は古代の愛機・コスモゼロの拡張ユニットなのだが、この声を担当するのが、アニメでアナライザーを演じていた緒方賢一なのだ。
設定も外見もアニメとはまったく異なるが、その声を聞けば「アナライザーだ!」と思うはず。家族を亡くした孤独な古代が「お前が家族みたいなものだ」と語りかけるアナライザーの活躍と選択は、原作アニメファンならずとも涙なしでは観られないはずだ。

そしてナレーションを担当しているのは、アニメ主題歌『宇宙戦艦ヤマト』を歌った、ささきいさお。
圧倒的な歌唱で『ヤマト』の勇壮たるイメージを決定づけた、ささきのナレーションで物語が幕を開ける時、観る者は否応なく ”無限に広がる大宇宙” を旅する航海へと誘われることになる。

豪華キャストと3DCGで最新の実写映画として生まれ変わった『ヤマト』――だが本作を観れば、逆にその「変わらぬ魅力」を十分に感じ取ることができるのではないだろうか。

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