日本代表のエースでFCアウボラーダのエンヒッキ松茂良ジアスさん(右)と話す北澤豪会長(左)。

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 5月13〜14日、大阪市内でアンプティサッカーの全国大会「第八回レオピン杯Copa Amputee」が行なわれた。

 日本障がい者サッカー連盟の北澤豪会長も視察に訪れたなか、熱戦が繰り広げられ、FCアウボラーダが4連勝で優勝し、大会5連覇を飾った。

 アンプティサッカー協会の登録選手は100名足らずだが、長く続いたコロナ禍の影響を受け、参加チームや人数が減少。全国大会では初めて、各チームの健常者スタッフがノンアンプティ選手として参加し、片足を上げてプレー。合同チームを含めた5チームでのリーグ戦が行なわれた。

 北澤会長は、「守らないといけない制限があって、歩みを止められそうなところがあったし、マイナス面はありましたが、それでも世界大会に参加した。やれることはやってきましたもんね。今日もそうですが、非日常のレベルの高い環境で刺激を受けると、選手たちは成長します。育成強化の面でも非常に重要」と、昨年10月にトルコで開催されたワールドカップで日本代表が11位となったことを挙げた。
 
 2016年に日本障がい者サッカー連盟会長に就任した北澤氏は、様々な障がい者サッカーの大会視察やイベント、講演などを通じて、スポーツで共生社会の実現を目ざしている。

 FCアウボラーダの新井誠治(53)さんのプレーを見ながら、「新井さんはプレーだけでなく、講演など、社会とアンプティサッカーを繋いでいる。若い選手の活躍が目立つようになってきて、それは嬉しいことなんですが、年齢や障がいではなく、何をしてきたかが重要」とベテランにリスペクトの気持ちを表した。

 新井さんは決勝で1ゴール。「たまに自分の存在がチームの成長を邪魔してないかな、と思うこともあったのですが、若い子にやられるのも楽しみのひとつ。どうせ片足だし、足かせでもいいか」と笑った。