「ここだけ4車線」最終的には高架化されますが…

まずは「500m」を完成へ


朝夕を中心に混雑する国道14号の東小松川交差点付近(画像:国土交通省)。

 東京都江戸川区の国道14号(京葉道路)の渋滞多発地点「東小松川交差点」を高架橋でバイパスする「亀戸小松川立体」松島工区の事業が進んでいます。

 東京と千葉をむすぶ大動脈でありながら、荒川・中川の東側で船堀街道と交差する東小松川交差点付近ではまだ4車線のまま残っており、ボトルネックとして渋滞が激しくなっています。

 その重要性を鑑みて、国が2021年に策定した「防災・減災、国土強靱化に向けた道路の5か年対策プログラム」で「今後5か年程度で暫定開通」とスケジュールが明記されました。今回明記されたのは八王子南バイパスとあわせ都内で2例のみです。

「亀戸小松川立体」事業ではは小松川地区の6車線化と、亀戸・小松川の2か所の立体化が行われます。亀戸地区では亀戸9丁目交差点を高架でまたぎ、小松川地区ではまず6車線拡幅を達成してから、そのあと東小松川・中央二丁目の2交差点を丸ごと高架でまたぎます。

 その小松川地区の6車線化のうち、ひとまず東小松川交差点周辺のみ、2026年ごろの完成を目標に、工事が行われています。厄介なのが、中川を渡ってすぐの水路を渡る、長さ24mの「境川橋」の架け替えです。

 境川橋は戦前の1940年に完成の由緒ある橋で、欄干の意匠にも時代を感じます。老朽化が著しく架け替えは免れないことから、あわせて6車線化も進めることとなります。2015年ごろから水路にボックスカルバートを設置するなど準備工が始まりましたが、2023年度の作業内容にもいまだ「境川橋の撤去」があるなど、あまり進捗は見られていません。

 とはいえ、目立った構造物はそのほかになく、橋の架け替えが終われば約500mの舗装は迅速に進みそうです。用地取得は未完了で、その次の段階である小松川地区全線6車線化、さらにそのあとの高架化工事については、まだめどが立っていません。