ウチの猫がガンになりました(12)医療費はどれくらいかかったのか?計算して保険金を請求すると…

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 ジュテは手術をしないで、緩和ケアを中心に少しでも命を長らえる方法で過ごすことになった。ここまで治療費がいくらくらいかかったのか、計算してみた。

 ジュテの体重が500グラムも減っていることがわかった9月16日の動物病院の診察費は4万7630円。内訳は、採血量1000円、血球検査など3000円、生化学検査3500円、腎機能マーカー6000円、超音波検査(腹部)6000円、レントゲン撮影基本料2000円、細胞染色検査料2000円、院外血液検査7000円、その他を含めた金額である。

 実に様々な検査を行っている。後から考えれば、セカンドオピニオン的に検査したM医療センターで診てもらうまでもないほど、きっちり調べてもらっていたのだ。

 動物病院で検査結果を聞いたのは9月21日。それから28日に医療センターで診察してもらう前日の27日までは毎日、抗生剤などの皮下補液を背中から入れてもらった。その費用は21日に5775円だった以外は4730円、3630円といった金額で、合計7万7385円だった。

 そして、28日のM医療センターの費用は2万4200円。

 この段階でおよそ10万円かかったことになる。ペットを飼っている人に聞くと、手術などを行ったりすると20万円、30万円とかかることもあるようで、それに比べると高額とはいえない。というか、ジュテのことを考えると、金額の問題ではないのだけれど。手術のために30万円が必要と言われたら、躊躇なくやってもらったと思う。

 ジュテの場合、5年前までマンションに住んでいた時は、自由に外に遊びに出ていた。マンションの大規模修繕では建物全体に足場を組むが、鉄板の足場は渡り廊下のようなもので、ベランダから飛び乗ったジュテはジャングルジムで遊ぶ子供のように、我が物顔で徘徊するようになり、ついでに外に出かけ、野良猫か近所の飼い猫と喧嘩をして帰ってくる自由な猫になった。

 顔にカラスの羽が刺さっていることもあったし、顔に傷を作って帰ってくることも。その都度、動物病院で診てもらうと、アキコ先生に「猫エイズとかもあるし、外で飼うのはおすすめできないんですけどね」と言われた。それらの備えでペット保険は必須と考え、P保険に加入した。

 その後、5年前に近くの戸建てに引っ越してからは、近くを幹線道路が走っていて危ないので、家猫として飼うようになった。それでもケガや病気は付きものだし、ジュテだけでなくガトー、クールボーイと弟が増え、万が一に備え、3匹とも保険には加入している。種類にもよるが、保険料は月々、1匹1000円代といったところである。

 なので、ジュテの医療費も保険金請求を行った。9月28日以降も動物病院で皮下補液を入れてもらい、「ある程度まとまったところで請求しては」というアドバイスもあって、10月9日までを一括請求することに。

 P保険のウェブサイトで保険金請求書をプリントアウトし、「お客様記入欄」には飼い主が内容を書く。「獣医師先生ご記入欄」は動物病院で書いてもらい、院名のハンコを押してもらう。あとは先生の署名があればOK。医療センターには書類を送り、書き込んだものを返送してもらった。

 総額は13万円ほど。免責2万円、P保険はその差額の8割を、保険金として払ってくれる。

(峯田淳/コラムニスト)