家のプランニングで、まず悩むのが間取りです。日刊住まいライターは「動線を重視」「収納をたっぷり確保」「吹き抜けをつくらない」「廊下を減らす」という4つのことを念頭に、間取りを検討しました。ハウスメーカーで家を建てて2年、実際に暮らして、今も正解だと感じている理由を語ります。

1.干す、乾かす、しまうが1階で完結する洗濯動線

わが家は、間取りを考える際に家事動線、収納、広い部屋の3つを意識しました。

そのなかでも、もっとも重視したのは家事動線です。洗濯は毎日するので、できるだけラクをしたいと思ったからです。

そんな考えから、わが家は、洗濯機置き場、洗濯物を干すサンルーム、干した服をそのままかけるファミリークローゼットは、すべて1階に。その結果、洗濯のたびに階段の上り下りをする必要もなく、毎日の洗濯がとてもラクです。

 

サンルーム(写真上)の採用にあたり、LDKを20.2畳から18.8畳へと狭くすることに。当初は「20畳以上のLDK」へのあこがれがありましたが、今となっては「1階で完結する洗濯」を優先してよかったと思っています。

 

2.収納を十分確保して、ものが少なく広いLDKを実現

その次に意識したのは、収納スペースを多く確保することです。1階には、ファミリークローゼット、階段下収納、パントリー、床下収納があります。

 

上は2階の間取り図です。2階にもウォークインクローゼットをつくりました。さらに主寝室には収納棚、2つの子ども部屋にはそれぞれクローゼットがあります。

現状、ファミリークローゼットとウォークインクローゼットには、家族の洋服などを収納。階段下収納には、子どものオモチャやオムツなどをしまっています。また、パントリーには日用品のストックなど、床下収納には防災グッズなどを置いています。

1階の収納スペースのおかげで、LDKを狭いと感じることはありません。LDKは家族の集まる場所なので、できるだけ広くして快適な空間にしたいと考えていました。

サンルームによってLDKが狭くなった分を収納スペースで上手くカバーでき、その結果「ものが少なくて広いLDK」を実現できました。

3.部屋をつくれなくなる吹き抜けは不採用

間取りを考えるうえで意識した3つ目は「広い部屋」。吹き抜けを採用すると空間を広くできる一方で、上の階に部屋をつくれなくなります。わが家は、広い空間よりも、広い部屋の方が快適な生活を送れると判断したので、吹き抜けを採用しませんでした。

仮に、今の間取りで、リビングまたはダイニングに吹き抜けを採用した場合、上の階にある子ども部屋(写真上)、ウォークインクローゼット、主寝室、書斎、トイレのいずれかを狭くする、またはなくさなければなりません。

吹き抜けのない今の間取りで快適に感じています。ですから、吹き抜けを採用せず、部屋数を確保できたことは正解だったと感じています。

 

4.デッドスペースの廊下は最小限に

廊下は、居室としての機能は果たせませんから、考えようによってはデッドスペース。そこで、わが家には廊下がほとんどなく、廊下分を部屋にまわすことで、部屋をできるだけ広くしています。

廊下といえるのは、玄関入ってすぐの約1畳、2階の約1.5畳のみ。階段が家の中心にあるので。2階に上がると、各部屋の扉がすぐに見えるような間取りです。

家事動線、収納、広い部屋を意識したので、家事が面倒、収納不足、部屋が狭いと感じることはなく、非常に快適な生活を送れています。家事動線、収納は、家づくりにおいてとくに重要なポイントだと思いますので、参考にしていただければ幸いです。