ハウスメーカーの家に住んで4年。こだわってよかった3つの動線と唯一の後悔ポイント
家づくり、日々の暮らしをストレスなく快適に過ごすキーワードに「動線」があります。4年前にハウスメーカーで家を建てた整理収納アドバイザーの松下友貴さんが、こだわったのは3つの動線。これで子育て、家事のストレスがなくなったという動線を語ります。また、意外な後悔ポイントも紹介!
バリアフリーの回遊動線のある家に
わが家は夫婦と幼い娘の3人暮らし。4年前に大手ハウスメーカーで、バリアフリーの住宅を建てました。
バリアフリー住宅にしようと、設計担当者との打ち合わせで気づいたのは、「生活動線が大切であること」「回遊している方が使いやすくムダなスペースが少なくなること」。整理収納アドバイザーとしての経験からも、しっかり計画された生活動線は片づけやすい家につながると感じていました。
そんなわけで採用したのは、玄関、洗面、キッチン、リビングダイニング、和室とぐるりと回れる動線のある間取り。
ここでは、そんなわが家から3つの動線を紹介します。実際に暮らしてからも、「生活がラク」だと感じています。
1.玄関からすぐ手洗にアクセスできる動線
コロナ禍で手洗いが注目されています。帰宅してすぐに手洗いをするならば、ポイントは玄関からの手洗い動線。
わが家の場合、玄関に手洗い場を設置するスペースがとれませんでした。代わりに、洗面所までの動線を、可能な限り最短にしています。そんなわけで、洗面所は玄関からすぐの場所につくりました。
寄り道をしなくても直線で行けることで、手洗いの習慣が家族みんなに徹底されるように。リビングや自室より奥に洗面室を配置していたら、習慣化されにくかってでしょう。
ちなみに洗面室は、浴室の脱衣室も兼ねています。雨に濡れて帰宅したときや、汗をかいて帰宅したときに、この動線でリビングに入る前にシャワーを浴びることもOK。
2.部屋干し派には快適な洗濯動線
洗濯動線とは、「洗濯をする」「干す」「たたむ」「しまう」までの一連の流れのこと。
わが家は基本的に室内干しです。ですから、洗面所にある洗濯機で洗濯をしたら、洗面所と和室に干しています。
洗濯機脇には、大人用ハンガーを収納。そのハンガーを使用して、洗面所に洋服とタオル類を干します。
わが家では、タオルの洗面所に収納する習慣。そのため、洗面所に干したタオルは、洗面所でたたんでしまいます。まさにゼロ動線。一方、ハンガーで乾かした洋服は、ハンガーのまま2階のウォークインクローゼットに収納します。
子どものものは、洗面所から直線廊下でつながっている和室に。干すとき以外は目立たない、ワイヤータイプの物干しを設置して干しています。
そして乾いたら、そのまま和室でたたんで押入れに収納。和室はリビングの隣りにあるので、作業中に子どもがリビングで遊んでいても、目を向けることが可能です。
3.キッチンと隣合わせの洗面・脱衣室への動線
買い物から帰ったら、まず手洗い。その後、隣合わせのキッチンへ移動します。リビング・ダイニングを通らずキッチンへ。
キッチンの隣に洗面所があると、洗濯機が終わるまでキッチンで作業して、スムーズに洗面所で干す作業に移ることが可能です。
洗面・脱衣の先には浴室があります。ですから、たとえば、赤ん坊をお風呂に入れていた夫から、キッチンにいる筆者に声がかかって呼ばれても、スムーズに夫婦で連携。体をふいてやるといったケアがしやすいです。
動く距離が短いと、素早く行動できます。手間を省略できることで、自分の時間をつくったり、ゆったり過ごせたりできます。
唯一の後悔ポイントは、なんと屋外コンセント
動線については満足したわが家。ただ、それとは別に、ちょっと残念なことも。
わが家では、野外コンセントを2つ設置しています。高圧洗浄で掃除をするのに便利だと思い、延長コードを使用せずに掃除ができるように取りつけました。
室外機の高さで、少し隠れるように設置されています。手が届くため使用可能ですが、室外機との間をもう少しあけるか、室外機の上に設置するべきだったと反省しました。
ちなみに、屋内のコンセントの位置は、チェストやソファなどの裏にならないような配置を考えました。仮にそうなっても不便にならない高さに設置するよう計画したのですが、屋外コンセントまでは想定できませんでした。
動線や配置に関して、皆さんの生活をイメージして、家づくりの参考になれば幸いです。