この記事をまとめると

■人の目を引くクルマが存在する

■該当するクルマにはいくつか特徴がある

■“モテるクルマ”の魅力を5つ挙げて紹介する

いつのまに愛車のまわりに人だかり!?

 ちょっと高速道路のSAで休憩して戻ったら、愛車のまわりに人垣が……。赤信号で止まっただけなのに、となりに並んだクルマのドライバーから声をかけられる……。歩道からバシャバシャ写真を撮られる……。などなど、イベントでもなく普通に走っているだけなのに、なぜか人々の注目を集めてしまう、モテるクルマってありますよね。長年この仕事をしていると、そういうクルマの取材をしたり、同乗させてもらう機会も多かったのですが、そこまでモテるクルマとはどんな魅力があるのか、ご紹介したいと思います。

 まず1つ目は、いつの時代も子供から大人まで大人気、ついつい写真を撮りたくなってしまうガルウイングのクルマ。両側のドアが、まるで鳥が羽ばたくように上にスライドして開くもののことで、ガルウイングの代名詞といえばランボルギーニのクルマたちですよね。走っている時もかっこいいですが、もっとも注目されるのはやっぱり駐車場。いつガルウイングが開くか、今か今かと待ち構えているギャラリーの視線が熱い瞬間です。バックで車庫入れする際に、ドアを開ける人がいますが、ランボルギーニでそれをやると仰々しいのなんの、これがまた映えるんですよね。

 ほかに、テスラのModel Xはガルウイングに似たファルコンウイングドアといって、電動で上まで開くと白鳥が羽を広げたような姿になり、これも注目度満点。また、かなり大掛かりだし重くなるのでなかなか見かけませんが、ヒンジドアをガルウイングに取り替えるカスタムもあり、軽トラックをガルウイングにしているファンキーなクルマを見かけたこともあります。ランボルギーニは買えないな〜という人も、カスタムならそこまでお金をかけずにモテグルマに変身できるかもしれないですね。

 2つ目は、好きなアニメやドラマ、映画に登場するクルマを完コピしたクルマ。これもファンにはたまらないもので、走っていても停めていても注目されちゃうモテグルマです。「一緒に写真撮っていいですか」なんて声をかけられることもしばしば。

 代表的なのは『頭文字D』の藤原とうふ店と入った黒と白のハチロクや、『マッハGoGoGo』のマッハ号(風)、『ルパン三世』のフィアット500、『ナイトライダー』のナイト2000あたりでしょうか。西部警察に登場するクルマたちも根強いですね。子供に人気があるのはディズニーの映画『カーズ』のマックィーン(風)。クルマではないですが、『機関車トーマス』をイメージしたカラーリングなどにするのも、子供からモテモテになりそうです。

クラシックな名車はモテるクルマの王道

 3つ目は、これもアニメが多いですがもっとマニアックで、一部の人たちから熱狂的にモテるのが、いわゆる痛車です。そのアニメの世界をクルマのボディ全体を使って、惜しげもなく表現する痛車は、オーナーのアニメ愛がどれほどのものかを表すバロメーターでもあるので、「これはすごい」とバズる可能性も大。ただ、一般の人たちからはちょっと敬遠される可能性もあるでしょう。最新の痛車トレンドはアニメにとどまらず、スマホゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」や、女子にも人気のアニメ『五等分の花嫁』、『黒執事』、『きららファンタジア』など。内装にもこだわり、改造費500万円以上なんて痛車もあるほどで、ハマれば人生変わりそうですね。

 4つ目は、やはりモテるクルマの王道と言えるのがクラシックな名車たち。戦前・戦後の古き良き時代にヨーロッパやアメリカで作られ、日本で大切にされている貴重なクルマたちです。今では決して作ることのできない流麗なボディ、クラフトマンシップあふれるインテリア、バタバタと味のある音を響かせるエンジン。映画や写真で見たことはあっても、実際に見ることはとても珍しく、この先見る機会が訪れないかもしれないと、思わず写真や動画を撮りたくなるものなんですよね。

 横浜では先日、そんな1920年代〜1950年代のクラシックカーたちが元気に神奈川県内を駆け巡る、「Classic Japan Rally2022」が開催されたのですが、スタートセレモニーが行われた横浜・元町は多くの人で賑わい、熱い声援とカメラを向けられていました。いくらモテるとはいえ、今から入手するのはなかなか難しく、維持していくのも大変ですが、もしご縁があるならば貴重なクルマたちを後世に残すことにもつながるので、素敵な任務になりそうですね。

 ということで、どこに行っても人々の注目を集めてしまう、モテるクルマたちをご紹介しました。