体力の低下やつらい更年期などで、気分も落ち込みがちな50代。「部屋づくりを工夫すれば、年齢を重ねても明るい気持ちで過ごすことができますよ」と話すのは、整理収納コンサルタントの瀧本真奈美さん。今回は、50代で自身も更年期真っ只中だという瀧本さんに、年齢を重ねても気持ちよく過ごすための部屋づくりのコツを教えてもらいました。

50代、清々しい部屋づくりで更年期を乗りきる

先月52歳になり、現在は更年期真っただ中です。若い頃からPMSの症状が重かったため、更年期もひどくなるだろうと考えていました。できるだけ明るい気持ちで過ごしたいと思い、40代前半から身の回りのいろいろなことを整えてきました。

その結果、今のところ自分が予想していたよりも随分穏やかに過ごせています。今回は、年齢を重ねても気持ちよく過ごすために、部屋づくりで気をつけていること5つご紹介します。

●1.光をたくさん取り入れる

窓やカーテンをふさぐような家具の配置は避け、部屋にたっぷりと光が入るようにしています。

朝起きていちばん最初にすることは、カーテンをしっかり開けること。そのときにレースのカーテンも少し開けて、朝日を浴びるのも日課です。朝日を浴びることで、幸せホルモン「セロトニン」が分泌されるので、イライラや不安の解消を期待して続けています。

小さめの窓はブラインドにしているため、そこからもしっかりと光が入ります。リモートワーク中、ブラインドの隙間から見える外の景色は、とてもよい気分転換になっています。

●2.天井に広がりをもたせる

大きな家具は壁と同化する色のものを選び、色が濃い家具はなるべく重心が低いものにしています。そうすると圧迫感がなくなり、天井に広がりを感じるのでとても気に入っています。

照明も、存在感のある大きいものを避け、シンプルなものを選ぶことで、できるだけ開放感を感じられるようにしています。

●3.見通しのいいクリアな雑貨を多くする

氷やシャボン玉などを連想させるクリアなアイテムは、主張しないのに心惹かれるものの1つです。

画像はガラスのように見える樹脂製のキャニスター。軽量で割れないので、保存容器として使っています。

向こう側が見えて光を通すクリアな雑貨は、清々しさを感じます。そんなアイテムを多く用いることで、閉塞感を感じやすい更年期でも、気分が明るくなるような気がしています。

●4.飾りすぎず余白を楽しむ

若い頃はたくさん雑貨を並べることが好きでしたが、徐々に「たくさん並べること」よりも「好きなものを厳選して大切に飾ること」が好きになりました。

ただでさえ情報過多な今の世の中、せめて家では視界に入る情報が多くなりすぎないように気をつけています。たくさんのものに意識が向いて目や脳が疲れないよう、風通しのいい見え方を工夫して楽しんでいます。

●5.明るい色使い

この家を買った当初は、家具をダークブラウンで揃えるほど落ち着いた雰囲気が好きでした。黒を多く使っていた時期もありましたが、とくに夏は暑苦しさを感じるように。色の持つ重さや、圧迫感も気になるようになったため、今は白をベースにして、明るい木の色でまとめるようにしています。

画像のソファはもともとダークグレーでしたが、コンフォートワークスでオーダーした専用カバーを被せています。今の色になってからは、部屋全体が明るく広い印象になりました。

明るい色は気分が上がるうえに、部屋をすっきり見せてくれるので、必要以上に掃除や片づけに追われない暮らしになり、とても救われています。

 

築12年の家は古くなる一方ですが、家も、そこに住んでいる私たちも、のびのびと深呼吸ができるような、そんなイメージをもちながら部屋づくりをしています。

暮らしを整えることで、このまま穏やかな気持ちで更年期を乗りきれたらと思っています。