観光振興の呼び水へ関東ブロック割も 県民一家族一旅行が再開
新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ観光需要を回復しようと、栃木県が進める旅行代金の割引事業が11日、再開しました。期間は現時点で4月末まで、今回は「地域ブロック割」の対象でもあり、観光振興の足掛かりへ期待の声が上がります。
「県民一家族一旅行」は、県が進める旅行代金の割引事業です。国の財源を活用し、日帰りまたは宿泊の旅行代金が2千円から5千円割り引かれるほか、対象店舗で使えるクーポン券がもらえるというキャンペーンです。これまで2回行われ、宿泊数は延べ26万泊、助成の実績は15億円に上ります。
第3弾は11日から旅行会社や予約サイトで取り扱いが始まりました。那須町高久丙のホテルエピナール那須では、まん延防止期間は一時客足が遠のいたといいますが、徐々に回復してきたと話します。
宿泊施設からも期待の声が上がる県民一家族一旅行。今回の割引が適用される条件は、新型コロナワクチンの3回目接種またはPCR検査などでの陰性証明です。感染対策と経済活動の両立を図りながら事業が展開されます。
さらに今回、特徴的なのがブロック割。全国を6ブロックに分け、同じブロックの中であれば他の都道府県でも割引が適用されます。栃木が入る関東ブロックでは現在、東京を除き山梨を含む7県が対象です。これら7県の総人口は約3千万人。春の行楽シーズン、県内を訪れる呼び水となることが期待されます。