Redmi Note 11

スマートフォンやスマート家電を手がける中国Xiaomi(シャオミ)が、6.43インチ有機EL画面を搭載したSIMフリーのAndroidベーススマートフォン『Redmi Note 11』日本版を発表しました。

本体カラーは、黒系の『グラファイトグレー』、青系の『トワイライトブルー』、グラデーション系となる『スターブルー』の3色。発売予定日は3月10日で、価格は2万4800円(税込)です。

同モデルの海外版はRAMとストレージに複数のグレードがありますが、日本版はRAM4GB+ストレージ64GBの1種のみ。

ただし本日から開始される早割予約では、2000円引きの2万2800円(同)に。早割対象は同社Web直販『mi.com』と楽天市場にて、それぞれ500台(合計1000台)となります。

Xiaomi Redmi Note 11(楽天市場)

気になる「内外価格差」ですが、米国向けモデルの同仕様は179ドル。原稿執筆時点のドル円レートは約115.5円なので、単純換算で20670円。消費税を入れると、早割であればほぼ変わらない価格です。

参考記事:179ドルで90Hz有機EL、249ドルで1億画素カメラ。Redmi Note 11Sと11をシャオミが海外発表(2022年1月)

なお、モバイル通信はLTEまで。つまり5Gは非対応。またFeliCaや防水をはじめとする、いわゆる“日本仕様”カスタマイズはされておらず、基本的には海外向けモデルと同一機能となります。

特徴は、Redmiブランド――これはシャオミ製スマホの中でも、とくにお買い得度を重視したブランドです――らしい、良い意味で価格に見合わない速度と装備。

とくに昨今のスマホで重視される画面とカメラの充実度は、1年前の高級機に匹敵するほど、と紹介しても誇張ではないほどです。

最大の特徴となるのが画面品質です。特筆すべきはこの価格帯ながら、6.43インチの有機ELパネルを採用する点。解像度は『FHD+』と称する2400×1080。いわゆる“短辺側1080”仕様です。

そして最高リフレッシュレートは、この価格帯ながら90Hzを確保。上位機で増えている120Hzほどではありませんが、1秒間に90回の高速書き換えで、縦スクロール時などでは一般的な60Hz仕様に比べて滑らかな表示が可能です。

さらに基本的な仕様も、色域(色が表示できる範囲)は、デジタル映画の基準となるDCI-P3仕様で、最大ピーク輝度も1000ニトと、上位機種並の充実度です。表面保護ガラスも、コーニング社のゴリラガラスを採用(ただしバージョンは非公開)し、高い耐久性をアピールします。

そして背面カメラモジュールは、4基からなる構成。内訳は5000万画素の広角(標準)に加え、800万画素の超広角、そして200万画素のマクロ、200万画素の深度センサーが加わった「3+1」的な構成となります。

撮影機能もポートレートモードやマクロ撮影モードなど、上位機種で評価の高いモードを継承します。さらにセルフィー用の画面側カメラは1300万画素と、こちらもこの価格帯でとしては高画素仕様です。

もう一つのポイントとなるのは、アプリなどでの処理速度を大きく左右するSoC(プロセッサ)に、クアルコム社の『Snapdragon 680』を採用する点。

同SoCは、クアルコム側の発表が2021年10月となる最新世代の製品で、半導体製造プロセス(半導体としての性能や消費電力を左右します)に、ミドル級としては最新となる『6nm』世代を採用。前世代の製品に比べて20%の電力効率向上をアピールします。

さらにバッテリー周りに関しても、上位機種譲りの性能と機能をキープ。本体容量は5000mAhと大きく、公称では「2日間以上のバッテリー持ち」と謳います。

そして昨今競争が激化する急速充電は最高33Wに対応。ゼロから100%充電までの公称速度は61分と、ほぼ1時間。また現行モデル『Redmi Note 10』の78分に比べると、約127%となります。

さらに嬉しいのは、シャオミ製スマホらしく、急速充電対応ACアダプタが本体に付属する点。ライバル機では非搭載が増えている中にあって、本体を購入するだけで急速充電が使えるというのは、お買い得度という点では見逃せないところです。

初期導入OSは、Android 12をベースとしたシャオミカスタムOSの『MIUI 13』。

標準Androidに比べ、長期使用時のストレージ速度低下や、多数のアプリ併用時のバックグラウンド処理効率の向上、アプリの応答性(操作性)といった点に注力した設計を採用し、「標準Androidよりハード性能を引き出せるOS」である点をアピールします。

本体サイズは、縦長状態で73.87✕159.87✕8.09mm(幅✕高さ✕厚さ)、本体重量は179g。また生体認証は側面部に設けられた指紋センサーと、顔認証の双方に対応します。

LTEの対応バンドは、FDDがバンド1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/26/28/66、TDDがバンド38/40/41。

また隠れた特徴として、デュアルSIMスロットとSDカードスロットの併用が可能な『Dual SIM+microSD』仕様となっている点が挙げられます。つまり、一般的な「1スロット分はSIMとマイクロSDの選択式」ではなく、同時併用可能なタイプというわけです。

このようにRedmi Note 11日本版は、人気の高い2万5000円以下の価格帯でありながら、ここまで紹介したような高機能が魅力。とくに90Hzの有機EL画面というのは、現行の水準と比べてもちょっと驚きの装備でしょう。

冒頭でも紹介したように、内外価格差もほぼないことから、日本でも人気モデルとなることは間違いなさそうです。

Source:Redmi Note 11製品ページ