東京電力福島第1原子力発電所の事故で発生した放射性物質を含む農業系指定廃棄物の処理について25日、栃木県内の自治体では初めて那須塩原市のごみ焼却施設で指定を解除した廃棄物の焼却処理が始まりました。

2011年3月の東京電力福島第1原子力発電所の事故により発生した牧草や稲わらなどの放射性物質を含む指定廃棄物は県内6つの市と町の農家などが保管していて、このうち那須塩原市では農家の負担を減らすため去年10月から市のごみ焼却施設への暫定集約を始めました。

暫定集約するおよそ1200トンのうち基準を下回り指定を解除した950トンほどは、順次一般ごみと一緒に焼却処理することになり、県内の自治体では初めてその処理が始まりました。

初日は4トントラック1台分のおよそ1.5トンの牧草が焼かれたということです。

国の検証に基づき1日当たり2トンから11トン程を焼却し、施設では2023年の3月末までに完了させる予定です。

現在、月1回行っている排ガスや灰の放射性物質の測定は週1回実施し、安全性を確保するということです。