日本人校長の記念碑を巡り紛糾する高雄市議会

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(高雄中央社)南部・高雄市議会で、日本統治時代に台湾人児童が通った公学校の日本人校長をたたえる記念碑周辺広場の整備を巡り民進党と国民党の議員が対立し、関連の予算案が19日から2日連続で採決できなくなる騒ぎとなった。

騒ぎが起きたのは、瀰濃公学校(現美濃小学校)の校長を務め、同地の教育の基礎を作ったとされる黒川亀吉氏の功績をたたえる記念碑の周辺広場を整備する予算案の審議。

記念碑自体は地元の有志によって1920年代に設置されているが、詳細を理解していなかった国民党の劉徳林議員は、新たに記念碑が設置されるものと勘違いし、「台湾はかつて日本に統治された亡国の民」だと不快感を表明すると、民進党の高閔琳議員が、国民党こそ(国共内戦に)負けて台湾を植民統治したなどと反論して対立した。出席議員数が規定に満たなかったため、結局この日の採決は見送られた。

翌20日の審議でも劉氏は整備の棚上げを主張して持論を展開したのに対し、複数の民進党議員が猛反発。国民党議員が途中退席し、再び採決が見送られる事態となった。

劉氏は、台湾は日本にこびており、日本人による高圧的な統治を受けた悲惨な歴史を忘れていると主張。経費に反対しているのではなく、かつて台湾を植民した日本人のいしぶみを設置することに反対していると語った。

予算を一部補助している客家委員会の担当者は「記念碑はすでに設置されており、広場を保護するメンテナンス工事だ」と整備内容を説明。別の民進党議員は、記念碑の環境と安全を守るもので切迫性があると強調し、工事と予算の審査に焦点を当てるべきで、恨みや憎しみのこもった過激な発言で台湾と他国の友好を損なうようなことはしてはいけないとくぎを刺した。

国民党の曽麗燕議長も、今後イデオロギーに関わったり、他の議員を攻撃するような発言に対してはマイクの電源を切り、不当な発言を拒絶すると苦言を呈した。

(蔡孟/編集:齊藤啓介)