週末に昇格組グロイター・フュルトとのブンデスリーガ開幕戦を迎えた、VfBシュトゥットガルト。昨シーズンはまさにその逆の立場として開幕戦を迎え、今シーズンもはれてブンデスの舞台で開幕戦を迎えることができた格好だったが、しかしながら決して不安のない状況ではなかった。とりわけシュトゥットガルトの中盤では、オレル・マンガラが筋肉系の問題により離脱、その代役として期待されたアタカン・カラソルが、開始9分で負傷交代を余儀なくされたのだ。

 加えて今シーズンより主将へと就任した遠藤航は、わずか1週間前まで9000km離れた日本で、東京五輪にて5試合目となるメキシコ代表戦を戦ってきたばかり。しかしながらそんな窮地の中、状況を打開してみせたのが遠藤航だった。フュルスターからの素晴らしいパスを「サムライ」(マタラッツォ監督談)が、相手GKをループで交わす技あり弾で先制。わずか4日前に合流したばかりとは思えない動きで、開幕戦ベスト11に選出される見事な活躍で勝利に貢献してみせている。

 ドイツ通信社に対してマタラッツォ監督は、そんなトップコンディションをみせるダイナモについて「いったい毎日、彼は何を食べているのだろうね」と冗談めかしながら称賛の言葉を送り、「木曜日には新しいキャプテンとして、チームへお寿司を振る舞っていたんだ。何か、特別な魚でも注文していたのかもしれないな」と言葉を続けた。これによりまだ1試合ではあるが、ブンデスリーガ首位に立ったシュトゥットガルト。次戦は今週金曜、敵地にて強豪RBライプツィヒとの一戦が控えている。