広島の菊池涼介(左)と阪神のジョー・ガンケル【写真:荒川祐史】

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阪神の好調を支えているガンケル&糸原の活躍

 2021年のペナントレースは開幕からちょうど1か月が経過した。セ・リーグではスタートダッシュに成功した阪神が首位に立ち、パ・リーグではソフトバンク、楽天、ロッテが首位の座を争っている。

 連日熱戦が繰り広げられているプロ野球で、昨季までから大きく成績を向上させた選手たちが、それぞれのチームで貢献している。そこで、ここでは、ちょっとした“サプライズ”となっている選手の活躍を見てみよう。

 今回はセ・リーグだ。

・ガンケル(阪神)

 2年目を迎えた右腕は先発ローテの一角としてここまで大車輪の活躍を見せている。5試合に先発して4勝0敗、防御率1.78の好成績を残し、チームの首位快走を支えている。昨季は先発、中継ぎ双方で起用され2勝4敗11ホールド、防御率3.18という成績だったが、大きく変貌した姿を見せている。

糸原健斗(阪神)

 好調な阪神を打線で牽引する1人が糸原だろう。今季はここまで96打数34安打1本塁打10打点、打率.354とリーグ2位のアベレージを残す。昨季は63試合の出場で打率.294をマークしたものの、キャリアで打率3割を超えたことはない。2番としてこれだけの成績を残すのは、嬉しいサプライズだろう。

オフに楽天から戦力外となりながら、ここまで活躍しているヤクルト近藤

高橋優貴(巨人)

 巨人で現在、先発ローテを牽引しているのは3年目の左腕・高橋優だろう。ここまで4試合に先発して4勝0敗、防御率はリーグトップの1.29をマークする。先発した4試合全てでクオリティースタートを達成しており、安定感は抜群。昨季は故障の影響もあって、わずか8試合に登板となったが、ここまでは大黒柱のような働きを見せてくれている。

・今村信貴(巨人)

 高橋優とともに先発ローテを牽引するのが今村だ。こちらはここまで5試合に先発して1完封を含む2勝0敗。勝ち星こそ2つにとどまっているものの、防御率1.62は高橋優に次ぐリーグ2位だ。セ・リーグの防御率上位3人を高橋優、今村、菅野の巨人トリオで占めている。今村はこれまで2018年の6勝がキャリアハイ。それがここまでは大車輪の活躍を見せている。

菊池涼介(広島)

 球界屈指の守備の名手として知られる菊池涼だが、今季はここまで打撃面でも見事な活躍を見せている。開幕から16試合連続で安打を放ち、ここまで無安打はわずか4試合だけ。111打数40安打でリーグトップの打率.360をマークしている。本塁打もリーグ8位の5本を放っており、OPSは.916になる。2017年以降は打率2割台半ばが続いており、今季の打撃面の充実ぶりは目を見張るものがある。

・近藤弘樹(ヤクルト)

 2017年のドラフト1位で楽天に入団しながら、わずか3年で昨オフに戦力外に。育成契約で加入した新天地で大きな“サプライズ”となっている。開幕前に支配下契約を勝ち取ると、ここまで13試合に登板して7ホールド。まだ1失点もしておらず、防御率0.00と、ヤクルト救援陣で不可欠な存在となっている。楽天での3年間で1軍登板数は17試合だった。(Full-Count編集部)