羽生結弦の得点を「過小評価」と欧州識者が異論【写真:AP】

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完璧な演技で堂々の首位発進も…アンベーシ氏「しかし、残念なことに」

 フィギュアスケートの世界選手権は25日、スウェーデン・ストックホルムで男子ショートプログラム(SP)が行われ、羽生結弦(ANA)が106.98点で首位に立った。ジャンプ全てを決める貫禄の演技を披露した五輪連覇王者だが、海外の識者からは「過小評価」「最低でも110点の価値があった」と異論が上がっている。

 無観客の中でも喝采が聞こえるようだった。羽生は金ラメの入ったジャケットに革パンツの、上下黒でそろえた衣装で登場。ロックナンバー「Let Me Entertain You」の旋律に乗せ、冒頭の4回転サルコーを決めると、続く4回転―3回転の連続トウループも美しく着氷。演技後半も乱れなく、3回転アクセルを優雅に決めた。

 見つめたブライアン・オーサーコーチも飛び上がって喜ぶ、完璧なSPに表示された得点は106.98点。17歳・鍵山優真には約6点差、最大のライバル、ネイサン・チェン(米国)には約8点差をつける好発進だが、もう少し得点が伸びても良かったのではという声も上がっている。

 欧州衛星放送局「ユーロスポーツ」で解説を務めるマッシミリアーノ・アンベーシ氏は「輝かしいキャリアの中で、ユヅル・ハニュウは世界選手権で3度目のショートプログラム首位に立った。技術点、構成点ともに最高だった。しかし、残念なことにいくつかのGOEのエレメンツで過小評価されていた。今日のSPは最低でも110点の価値があった」とツイート。演技を称賛しつつも、「3〜4点」は過小評価されていたと振り返っている。

 この意見に多くの海外ファンも同調。「確かに完璧だった」「100%同意です」「真実をありがとう」「ユヅルの点数はいつも過小評価」「もっと点数が高いことはみんな分かってる」「この演技でなんで110点行かないの?」「私のリアクションも『え、なんで?』でした」「ISU、公平なジャッジを!」などとコメントが集まっている。(THE ANSWER編集部)