5Gネットワーク障害時にAIが自動復旧する実証実験 KDDI、日立、NEC、OKIとNICTが協業
KDDI株式会社、株式会社日立製作所、日本電気株式会社(NEC)、沖電気工業株式会社(OKI)は、「AIネットワーク統合基盤」を活用し、5Gネットワーク障害時の自動復旧システムの有効性を確認する実証実験を2021年1月25日から開始した。
同実証実験は、2018年7月に国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)と共同で受託した、総務省情報通信技術の研究開発における「革新的AIネットワーク統合基盤技術の研究開発」の一環として取り組み、2023年以降の社会実装を目指している。

「革新的AIネットワーク統合基盤技術の研究開発」通信サービスに関わるライフサイクル管理の範囲
同研究開発では、ネットワーク事業者、システムインテグレーション事業者、サービス事業者が連携し、AIの活用により、5Gのスタンドアローン(SA)構成で主流となる仮想化されたネットワークを自動的に構築・運用することを目指し、AIがネットワークの障害を検知した際に、例えばコネクティッドカーの通信制御をマルチアクセスエッジコンピューティング(MEC:通信端末に近い場所にサーバーを配置することで通信の遅延時間を短縮させる技術)に配置し最適化するなど、自動的にネットワークを再構築することで、ボトルネックの解消を図る。
●同実証実験の概要
今後のニューノーマル時代においては、テレワークをはじめ、さまざまなサービスのオンライン化が進み、通信設備の障害に加え、新サービスの開始やサービス利用の集中による設備上のボトルネック発生などの障害が想定される。運用中のネットワークにこのような障害が発生した場合に、各事業者が連携するモデルケースとして、障害の検知・特定から、ネットワーク再構築による復旧までの一連の動作を実証し、以下の課題解決を図る。
●具体的な課題について
課題1:「AIによるネットワーク運用技術」(KDDI、NICT)
課題2:「AIによるネットワークサービス自動最適化運用制御技術」(日立、NEC)
課題3:「データ連携によるネットワーク機能動的制御技術」(OKI、KDDI)
●各社の役割とこれまでの成果
▼ KDDI:
・役割
ネットワーク事業者
・成果
AIを活用した障害検知、特定、ならびに復旧対処により、ネットワーク事業者のネットワークサービス品質の維持・向上を実現するための技術の確立
・役割
サービス事業者
・成果
「AIネットワーク統合基盤」とのデータ連携により、IoTサービス制御機能の動的制御を行い、サービス事業者のIoTサービス品質を維持・向上する技術の確立
▼ 日立:
・役割
システムインテグレーション事業者
・成果
AIを活用したサービス要件分析により、システムインテグレーション事業者が、人手を介さずにネットワーク要件に変換し、かつ継続してネットワークリソース利用を最適化する技術の確立
▼ NEC:
・役割
システムインテグレーション事業者
・成果
AIを活用した設計、制御・更新の自動化により、システムインテグレーション事業者が、各種ネットワーク要件の擦り合わせを自動で行って具体的なネットワークの構成を設計・更新する技術の確立
▼ OKI:
・役割
サービス事業者
・成果
「AIネットワーク統合基盤」とのデータ連携により、コンテンツキャッシュ機能の動的制御を行い、サービス事業者のオンデマンド配信サービスにおける品質を維持・向上する技術の確立
▼ NICT
・役割
ネットワーク事業者
・成果
AIを活用した自動資源調停および機能移行制御により、ネットワーク事業者のネットワークサービス品質劣化の原因となる事象を抑制するための技術の確立
(ロボスタ編集部)
