「自分に向かってくる犬?」それとも「森に逃げる男?」(画像は『Mirror 2021年2月5日付「Human or dog? ‘Confusing’ and ‘disorientating’ optical illusion divides opinion」(Image: Jam Press)』のスクリーンショット)

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視覚の錯覚により、犬にも不気味な男性にも見える写真がインターネット上に投稿され、話題を呼んでいる。人によって異なるこの写真の見え方には、目の付け所以外にも心理的な要因が影響していると専門家が明かした。『The Sun』『Mirror』などが伝えている。

このほどFacebookに投稿された1枚の写真に「犬?」「不気味な男性にしか見えない」「ビッグフットじゃないか?」などその正解をめぐって、様々な憶測が飛び交っている。

実はこの写真、黒いプードル犬が雪景色を背景にカメラに駆け寄ってくる姿を捉えたものだ。

しかしこのプードル犬が“男性の姿”に見える人には、犬のふわふわとした尻尾がツンツンと逆立った男性の頭髪に、犬の顔の部分は男性のリュックサックに、そして前脚部分は人が森に駆けていくように見えるという。

これを受けてオリジナルの画像は複数のSNSに拡散され、「何に見える?」の問いかけには“黒い犬”“森に駆けていく不気味な男”と意見が真っ二つに割れ、大論争が巻き起こった。

この写真が「不気味な男性に見える」という人々に正解が黒い犬であると伝えても、「理解できない」「いまだに見えない」「眼鏡をとって、よーく見てみてやっと理解できた」と視点を再度変えて見てみることはなかなか容易ではないようである。

逆にこの犬の写真を最初から「犬にしか見えない」と指摘する人々からは、このような声があがっている。

「どこが男性に見えるのか、いまだに全く分からない。」
「これが人間だとしたら、足の曲がり方が異常すぎるわ。」
「こんな(何にみえるか?)なんて質問ばかげているわ。犬以外の何に見えるっていうの?」

この写真が人によって見え方が異なる理由について、環境心理学者でウェルビーイングコンサルタントのリー・チャンバーズさん(Lee Chambers)は以下のように解説した。

「最初に写真のどこに目を落としたのかが視覚的に確かに大きく影響しますが、『犬が向かってきている』のか『男が走り去っていくように見える』のかは、現在のあなたの心理的状態が反映されている可能性があります。」
「もしあなたが今、なにか不安を抱えているのなら、この写真を脅威と捉え、男性が逃げていく姿のように見える可能性が高いと思います。」
「とくにあなたが悲観的になっていたり、他人を信用しにくい人である場合は(この写真が)より一層のこと不気味な動きの男性が去っていく様子に見えていることでしょう。」
「しかしあなたが『穏やかで、自信に溢れている』状態であれば(この写真は)あなたに向かってくる犬の顔に見えるはずです。」
「もしあなたが楽観的なタイプであれば、去っていくより何か自分に向かってくるものを捉えやすく、雪景色に囲まれた犬の姿が見えていることでしょう。」

自身の心理状態を反映するともいうこの写真、あなたの目にはどのように映ったことだろうか。

画像は『Mirror 2021年2月5日付「Human or dog? ‘Confusing’ and ‘disorientating’ optical illusion divides opinion」(Image: Jam Press)』『Yahoo News Australia 2021年2月3日付「‘I’m so confused’: Optical illusion photo sends internet into a spin」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)