中国にあるビデオカードメーカー・MSIの工場から総額220万元(約3500万円)に相当するコンテナ40個分のグラフィックボードが盗まれる事件が発生したと報じられました。

Grand theft GPU: $340,000 worth of RTX 3090s “fell off a truck” in China | Ars Technica

https://arstechnica.com/gadgets/2020/12/340000-of-nvidia-rtx-3090-graphics-cards-were-stolen-in-china/

報道によると、2020年12月4日にMSI傘下の製造工場で盗難事件が発生したとのこと。被害はコンテナ40個分の「Geforce RTX 3090」を搭載したグラフィックボードで、その総額は220万元に上ると発表されています。問題の製造工場はこの盗難事件を内部犯によるものだと考えており、同社の職員に対して「情報提供者には報賞金を出す」という通達を出しています。流出した内部文書が以下。

この文書には事件についての大まかな内容と同工場の対応が、以下のとおり記されていました。

1.最近、当社が製造した高額のグラフィックボードが犯罪者に盗まれました。事件はすでに警察に通報しています。全社員には、積極的かつ誠実な報告をしていただきたいと思います。

2.この事件を解決する情報を提供した者には、10万元(約160万円)の報賞金を与えます。また、内部告発者の身元の秘密を厳守することを約束します。

3.事件に関与した者がいる場合は、会社の監査部門ないしは対立部門の責任者に報告してください。報告の内容が真実であり盗品の回収に役立った場合には、警察に報告は行いますが不起訴処分になるように求めます。法には誠実に対応すべきです。

4.今回の通達をもって、当社社員にはプロ意識と倫理観を持ち、事例から学び、今後の戒めとすることを求めます。

盗まれたグラフィックカードは「コンテナ40個分」と報じられているのみで、具体的な個数については明かされていません。IT系ニュースサイトのArs Technicaは、被害総額がGeforce RTX 3090を搭載したグラフィックボードの希望小売価格である1500ドル(約15万6000円)から算出されたのならばおよそ224個に相当すると換算。事件発生時点で問題のグラフィックボードは品薄状態であり、オークションサイトの平均的な落札価格は希望小売価格の2倍弱である2600ドル(約27万円)、最高落札価格は希望小売価格の10倍以上の2万ドル(約208万円)に達しているため、こうした落札価格から計算した場合には被害総額ははるかに高くなるのではないかと指摘しています。