自分から連絡をしてくれない彼氏【ラブホ上野さんのダメ男子図鑑】

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「男ってなんでこんな行動するの…」理解しがたい行動ばかりのダメ男子…あなたの身近にもいませんか? ここでは、Twitterで30万人以上のフォロワー数を誇る「ラブホスタッフ上野さん」が、その卓越した人間観察眼を活かして「ダメ男子」たちの本音や生態を分析します!
今回は、彼氏が自分から連絡をしてくれないという女性の悩みに答えていただきました。

■自分から連絡をしてくれない彼氏


LINEをすれば返信をくれるけど、彼からの連絡はありません。

会う約束もいつも私から。誘えば応じてくれますが、このまま私が連絡しなかったら自然消滅しそうで怖いです。

彼にとって私はどうでもいい存在なんでしょうか?

■上野さんの回答は…


ご質問誠に有り難う御座います。

冬になると大活躍するカイロで御座いますが、皆様はカイロが温かくなる原理をご存知でしょうか?

カイロの中には様々な物質が入っているのですが、その中で温かくなるのは鉄。鉄は空気に触れると錆び酸化鉄になりますが、この化学変化の際に熱を発する性質があるのです。カイロの中には他にも活性炭や塩、水などが含まれておりますが、これらはすべて鉄の酸化を促進する働きをしていて、これら自体は熱を発することは御座いません。

さて、現代で多く使用されている使い捨てカイロが日本で初めて登場したのは1978年。当時のロッテ電子工業がホカロンを発売したことにその歴史が始まります。

鉄を酸化させて熱を発生させるということ自体は、全くもって難しい技術では御座いません。
極端な話、鉄を空気に触れさせれば熱は発生するのです。しかし、それをカイロとして利用するためにはどうしても解決しなければならない問題が御座いました。

それこそが鉄粉の形。

酸化しやすいように表面積を増やせばすぐに発熱するのですが、あっという間にすべて酸化してしまい熱が持続しません。

一方で酸化しにくいように表面積を減らせば熱が持続するものの、温かくなるまでに時間がかかりすぎてしまい商品として問題があるのです。

それではロッテのホカロンはどのようにしてこの問題を解決したのでしょうか。

その方法は言われてみれば誰でも簡単に納得できる、極めてあまりにも単純な方法で御座います。

酸化しやすい鉄と、酸化しにくい鉄を混ぜた。

それだけのことで御座います。

■薄っぺらい愛情


車道側を歩く、重い荷物を持ってあげる、毎日「愛している」と囁く、まめに連絡する、自分からデートに誘う。

このような愛情表現は「薄っぺらい愛情表現」と言えるでしょう。

「薄っぺらい」と言うと少々表現は悪くなりますが、良くも悪くも「薄っぺらい」という言葉以外に適切な言葉が思いつきません。なぜなら先ほど紹介したような愛情表現は、相手への愛情が無くともできる非常に簡単な愛情表現だからで御座います。

車道側を歩くにしても、重い荷物を持つにしても、愛していると言うにしても、どれもその気になれば誰にでもできること。しかも、コストはほぼ0。歩くだけ、持つだけ、口だけで大した労力はかかっておりません。ホストであれば、このような薄っぺらい愛情表現など、それこそ呼吸をするかのように行えるのです。

一方で薄っぺらくない深い愛情を表すには、必ず膨大な労力が伴うものでしょう。

薄っぺらくない愛情は、薄っぺらくないので言葉にするのが難しいのですが、例えば結婚は「自分の一生」という莫大な対価を支払う愛情表現で御座います。また男性が自分の収入に見合わないような高価なプレゼントを必死で買うのも、膨大な労力を費やすという意味では薄っぺらくない愛情と言えるでしょう。

薄っぺらくない愛情表現は、薄っぺらな愛情表現と違い膨大な労力を伴うので、たとえホストであってもおいそれと行うことはできません。

ですので、男性の愛情が本物かどうかを知るためには「薄っぺらい愛情表現」ではなく「薄っぺらくない愛情表現」があるかどうかを確かめる必要があるでしょう。

薄っぺらな愛情表現などは、相手のことを欠片も愛していなくともできる行為なので御座います。

本当に愛しているかどうかは薄っぺらな愛情ではなく、薄っぺらくない愛情があるかを見るべきです。あえて言葉にするのであれば、労力を費やすという痛みを伴う愛情表現があるかないかで判断しなくてはなりません。

■薄っぺらい愛情がない男は、どこまでも薄っぺらい


それでは今回のご質問に戻りましょう。

相手からろくに連絡が来ない、デートにも誘ってもらえない。

ご質問者様はこのようなお悩みを抱えていらっしゃることと思いますが、この2つはどちらも「薄っぺらい愛情表現」で御座います。

連絡にかかる時間の労力など微々たるもので御座いますし、デートに誘う労力もまた連絡をするほどではないにしても微々たるもの。痛みを伴わない薄っぺらな愛情表現でしかありません。

ですので、このことだけで彼がご質問者様を愛していないと思うのは早計で御座います、もしかしたら、彼は薄っぺらな愛情表現をせずに、薄っぺらくない方法でご質問者様を愛してくださっているのかも知れないからです。

と、まぁここまでの話はご質問者様へ向けたもの。嘘は言っておりませんが、全てを語っているわけでも御座いません。

それではここから先は何かと言えば、今回の彼氏様を含めた「薄っぺらい愛情表現」をしない男性に向けたお話で御座います。

確かに「車道側を歩く」というような、大して労力のかからない行動は薄っぺらな愛情表現でしょう。誰でもその気になれば簡単にできる、極めて表面的な愛情の表し方であるのは間違いありません。

しかし、薄っぺらいからと言って、それが不要かと言えば全く別の話。今回の彼氏様がどうかはわかりませんが、世の中には「俺はそんな薄っぺらいことをしない」と言いだす男性がいるのは間違いありません。

もしも皆様がそういった薄っぺらな行為を嫌い、本当に愛している人にしか行わない薄っぺらくない愛情表現だけをされているのであれば、大変失礼ながらこう言わせていただきます。

なんと薄っぺらな人間なんでしょう。

確かに薄っぺらい愛情表現は愛がなくてもできる行動で御座います。ですので、薄っぺらい愛情表現だけで、相手の本気度を測るのは危険であると言わざるを得ません。

しかし、それは女性目線の話。薄っぺらい愛情表現は「愛がなくてもできる」というだけの話であり、「愛がある人はしない」という意味ではないのです。

先ほどのカイロの話を思い出してくださいませ。

薄っぺらい愛情表現とはカイロで言えば、すぐに酸化して熱を発する鉄でしょう。確かにそんな鉄だけではカイロはすぐに冷めてしまい、使い物になりません。

一方で薄っぺらくない愛情表現は、なかなか酸化しない鉄。しかしそんな鉄だけでは温かくなるまで時間がかかり、それはそれで使い物になりません。

薄っぺらい愛情表現も薄っぺらくない愛情表現も、どちらも愛には必要なので御座います。それでも相手に薄っぺらくない愛情が伝わっているのであればまだマシですが、今回の彼氏様のように、薄っぺらくない愛情は非常に伝わりにくく、彼女様を不安にさせてしまうことも珍しくはありません。

もしもそんな状況になったとして、それでもなお「俺は本当の愛を持っているから、彼女は分かってくれるはず」とおっしゃるのであれば、それがどれだけエゴに満ちていて、どれだけ薄っぺらいかご理解くださいませ。相手に伝わらない愛情はエゴに過ぎず、伝わらないのにそれを「わかってくれない」と嘆いているのは、相手に思いを伝えるという優しさと愛情を欠いた薄っぺらい人間でしかありません。

確かに女性が薄っぺらい愛情だけで満足できないのは間違い無いでしょう。しかしそれは「それだけでは」という話であり、荷物を持つとか、車道側を歩くというような薄っぺらい行動を必要としていないわけでは御座いません。

大した労力もかからない薄っぺらい行動とは言え、それはそれで必要なものなので御座います。「俺はそんな薄っぺらいことはしない」と綺麗事をぬかすのは簡単で御座いますが、それはご自分のエゴでしかありません。

言葉は悪くなりますが、大した労力もかからない愛情表現をするだけで、皆様の大切な彼女様は簡単に喜び、簡単に安心するので御座います。彼女の安心と喜びを簡単に買えるシチュエーションが用意されているにもかかわらず、それすらしないというのは彼女を本当に愛する人がする行動でしょうか。

だからこそ、薄っぺらい愛情表現をしない人間は薄っぺらいのです。

簡単に彼女を喜ばせることができるという実利をとらず、薄っぺらい人間がするような愛情表現なんて俺はしないなどというプライドに固執する。そのプライドで彼女様が悲しみ、不安になっているというにも関わらず、己のエゴを優先する人間を薄っぺらいと言わずしてなんと言えばいいのでしょうか。

もちろん薄っぺらくない愛情表現が悪いと言っているわけでは御座いません。もちろんそれも非常に大切なことで御座います。

しかし彼女を愛しているのであれば、薄っぺらくない人間であるのであれば、誰にでもできるような薄っぺらい愛情表現もまた欠かせません。薄っぺらくない愛情表現をしているから大丈夫などというのは、温かくなるまで数時間もかかるカイロみたいなもの。確かに温かさは長続きしますが、普通のユーザーは温かくなる前にそんなカイロは捨ててしまうことでしょう。

そんな薄っぺらい愛情表現をするのは恥ずかしいという気持ちはわからなくもありませんが、恥ずかしさから逃れるため、彼女を不幸に不安にしているということをお忘れにならないでくださいませ。自分の恥ずかしさと彼女の幸福を天秤にかけて、それでもなお己のプライドを守りたいとおっしゃるのであれば、もう私から言える言葉は1つしか御座いません。

薄っぺらい愛情表現すらできないなんて、随分と薄っぺらい人間で御座いますね。

■ダメ男子タイプ別・薄っぺらい四天王


今回は、ダメ男子の中でも特に薄っぺらな愛情表現をしがちな4つのタイプをピックアップいたしました。

※彼氏のタイプを知りたい方は、こちらの診断からお調べくださいませ。
ダメ男子キャラ診断:https://cocoloni.jp/culture/445441/

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◎企画男子
薄っぺらい愛情表現の王は企画男子で御座います。
決してマメな性格をしているわけでは御座いませんが、良い意味でも悪い意味でも感情表現が豊でプライドが低いので、ホストのように毎日毎日「愛している」と言ってくれるタイプでしょう。
この点に関して言えば、企画タイプは間違いなくいい男性なのですが、問題なのはあまりにも軽すぎるので、本当に誰に対しても同じような愛情を振りまけるということ。
企画男子と付き合った場合は、薄っぺらな愛情表現だけではなく薄っぺらくない愛情表現もちゃんとしてくれているか確認することが重要で御座います。

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◎プロジェクトリーダー男子
企画男子と双璧を成すのがプロジェクトリーダー男子でしょう。
キザな気取り屋なので、薄っぺらな愛情表現は大得意。ロマンチックな夜の演出なども非常に得意とするタイプで御座います。
しかし企画男子と同じく、誰に対しても似たようなことをするのがプロジェクトリーダー男子の問題点。
何よりも、束縛され時間を奪われることが嫌いなタイプなので、彼が時間という労力をかけてくれた場合、薄っぺらくない愛情表現と考えてもいいでしょう。

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◎サトリ男子
よく言えばおおらか、悪く言えばフラグ乱立クソ野郎こと、サトリ男子もまた、自然に薄っぺらい愛情表現ができるタイプでしょう。
企画男子やプロジェクトリーダー男子は「カッコつけ」で薄っぺらい愛情表現を行いますが、サトリ男子は自然体。特に意識することもなく、女性が喜ぶように振る舞えるタイプなのです。

もちろんそれはそれでいいことなのですが、企画、プロジェクトリーダー以上に誰に対しても薄っぺらい愛情表現をしているので要注意。

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◎サビ残男子
良い意味でも悪い意味でも世間体を重視するので、彼氏としての体裁を守るために薄っぺらい愛情を示してくれるタイプでしょう。
しかし、サビ残男子の本質は自己保身。自分の世間的な評価を守るために薄っぺらな優しさを示してはくれますが、薄っぺらくない愛情はなかなか示してくれません。
万が一、サビ残男子の彼氏が薄っぺらくない愛情を示してくれたのであれば、それはかなり本気と考えていいでしょう。

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◎プロフィール


ラブホスタッフ上野さん
豊かな知見と人間観察眼をもとにした悩み相談への深みある回答が人気を集め、Twitterのフォロワー数は30万以上を誇る。漫画『ラブホの上野さん』(漫画:博士/原案:上野)の原案もつとめ、書籍は現在4巻まで発売されている。同漫画は2017年1月よりフジテレビ系にて本郷奏多主演で連ドラ化。

★オフィシャルブログ:「ラブホの上野の休憩中」
★Twitter:@meguro_staff