ブルドーザーで運ばれる巨大ワニ(画像は『UNILAD 2020年8月11日付「Half-Tonne ‘Demon Crocodile’ Captured And Beheaded By Locals In Indonesia」(Viral Press)』のスクリーンショット)

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東南アジアやアフリカなどでは水辺でワニと遭遇し、襲われる事故も少なくない。このたびインドネシアのある村で長年人を襲ってきたという「悪魔のワニ」が村人によって捕獲され、その大きさに注目が集まっている。『Daily Mail Online』『UNILAD』などが伝えた。

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今月4日のこと、インドネシアのバンカ・ブリトゥン島にあるカユベシ川にて長年にわたり人を襲ってきたとされる人食いワニが捕獲された。

ワニは鋭い剃刀の刃が編み込まれた網で作られた罠にかかり、2日ほどそこから逃れようともがいた挙句に息絶えてしまったようだ。

このワニの驚くべき点はその身体の大きさである。ワニは全長4.5mにもなり、その重さは500kgを超える巨体だった。ワニを捕獲したハンターたちはその重さゆえに輸送方法に手間取り、結局ワニの移動にはブルドーザーが使用された。

「バンカ・ブリトゥン自然資源保護庁(BKSDA)」の代表であるセプティアン・ガロさん(Septian Garo)によると、ワニを生きたまま他の場所に移そうと村人と交渉を試みたが、信仰の深い村人たちの「宗教的慣例」による理由でそれは叶わなかったという。

ワニは『悪魔』だから村から出してしまうと近隣住民に不運が訪れるという、信仰が彼らにはあるんです」とセプティアンさんは明かしており、2016年にもワニをめぐって同様のケースが発生し、村人はやはりワニを引き渡すことを拒否したそうだ。

このたび捕獲されたワニは、BKSDAによって埋葬前に検死が行われた。その結果、ワニの年齢は推定50歳ほどで、歯が1本も残っていない状態だったという。

ブルドーザーで埋葬場所に移動したワニは、村人たちによって「特別な儀式」による弔いを受けた後、頭と胴体を切り離されて別々の場所に埋められた。

村の村長であるジュナイディさん(Junaidi)によるとこの行動には意味があるそうで、次のように述べている。

「このワニは悪魔だからこの村から出してはいけないんだ。」
「頭と胴体は切り離して別々に埋めなければならない。そうすればこの悪魔が戻ってきて私たちを襲うことはなくなるんだ。」
「頭を切り落とす前には特別な儀式を行っている。」

この「悪魔のワニ」が本当に人を襲っていたのかは定かではないが、ワニによる水辺での人的被害は世界中であとを絶たない。

今年の4月にはジンバブエで母親がワニと格闘の末にわが子を川から救出したり、6月にはインドで友人と水浴びをしていた男性がワニに水中に引きずり込まれ九死に一生を得るといった事故も発生している。

画像は『UNILAD 2020年8月11日付「Half-Tonne ‘Demon Crocodile’ Captured And Beheaded By Locals In Indonesia」(Viral Press)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)