飼い犬に襲われる前の男児(画像は『Mirror 2020年8月6日付「Boy, 6, mauled by ‘lovable’ family dog who ripped his face apart in fit of rage」(Image: Mercury Press & Media)』のスクリーンショット)

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オスの飼い犬により顔に大けがをした6歳男児の母親が、このほど『Mirror』『7NEWS.com.au』のインタビューに応じた。母親は「どんなに慣れ親しんだ飼い犬でも、子供が一緒にいる時は必ず大人の監視下に置いて」と訴えている。

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米ミシガン州在住のシングルマザー、トリスティン・レントさん(Tristin Lent、29)は今年4月に急な仕事で呼び出され、6歳の息子カムデン・ボゼル君(Camdon Bozell)の世話を親戚に頼むと、慌ただしく家を出た。

するとそれから1時間も経たないうちに、トリスティンさんは警察から「カムデン君が飼い犬の“ケイオス(Chaos、5)”に襲われた。すぐ病院に来るように」と連絡を受けた。驚いたトリスティンさんは、約1時間半をかけて同州カラマズーのブロンソン・メソジスト病院へと直行した。

当時のことをトリスティンさんはこのように振り返っている。

「パニックで涙と身震いが止まらず、運転するのもやっとでした。病院では息子にすぐには会わせてもらえず、看護師に『いい知らせです。息子さんは自分で呼吸ができていますよ』と言われたのです。私は『何? そんなに酷い状態なの?』とショックを受け、最悪のケースが頭をよぎりました。」

「待合室で約30分過ごした後、ほんの少しだけ息子に会えましたが、顔をガーゼでぐるぐる巻きにされており、『怪我がどれだけ深刻なのか』が分かったのは手術の後でした。」

トリスティンさんによると事故が起きた日、カムデン君はいつもより少し早く起きてスナック菓子を食べようとしていたそうだ。カムデン君が襲われた時、唯一家にいた大人はちょうどバスルームにいて、ただならぬ叫び声を聞いて駆けつけたものの、ケイオスをカムデン君から引き離すのがやっとだったという。

トリスティンさんは「息子の顔を見た時はショックで言葉もありませんでした。もしケイオスがあと2.5〜5センチ下の首の部分を噛んでいたら、息子の命はなかったでしょう。カムデンは鼻を骨折し、頭蓋骨にはヒビが入っていました。顔の左側や上唇は神経損傷の可能性があるそうです。顔は何か所も傷口を縫い合わせなければなりませんでしたが、目や耳が無事だったのは不幸中の幸いでした。手術を担当した医師も『犬に襲われたケースではこれまでで最も酷いケースの1つ』と話していました」と命の危険もあったことを明かし、こう続けた。

「ケイオスは生まれてからずっと子供たちと一緒に過ごしてきたピットブルで、これまで攻撃的なところを見たことはありませんでした。そんなケイオスがまるで怒り狂ったかのように息子を襲ったのです。虫の居所が悪かったのかもしれませんが、今でも信じられません。あの日は私にとって最悪の日になってしまいました。」

カムデン君は3日間入院し、顔の形成手術を受けたが、事故から3か月が経った今でも顔の傷は消えていない。それどころか、今後は組織を噛みちぎられた鼻の形成手術が予定されている。

なおケイオスはその後、警察の指示により安楽死させられたという。

2児の母でもあるトリスティンさんは、可愛がってきた飼い犬が豹変したことについて次のように語っている。

「ケイオスがなぜ息子を襲ったのかは分かりません。息子が早起きをしたからなのか、それとも息子が食べていたスナック菓子が欲しかったのか…。私はあの事故から約1か月は、カムデンのことが心配で泣き続けました。カムデンは顔の傷が気にならないようですが、スーパーに行って顔をじっと見られたり、『どうしたの』と聞かれたりするのは嫌なようです。この事故はトラウマであり、私たち家族は一生涯このトラウマと闘っていかねばならないでしょう。」

画像は『Mirror 2020年8月6日付「Boy, 6, mauled by ‘lovable’ family dog who ripped his face apart in fit of rage」(Image: Mercury Press & Media)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)