横浜港に停泊していた「ダイヤモンド・プリンセス号」

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「船旅仲間とは“またクルージングに行きたいな”と、オンライン飲み会で話しているけれど……」

【写真】綿棒を奥まで突っ込まれ……船内でPCR検査を受けたときの様子

 そう話すのは、乗員乗客3711人のうち、723人の感染者と13人の死者を出した大型客船「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗客だった海野忠雄さん(60代・仮名)。

 この客船は、2月3日に沖縄沖を航行中に新型コロナウイルスの感染者を出したことで、急きょ横浜港に着岸。

 以降、2週間以上におよぶ洋上での“隔離”が始まり、海外でも連日にわたって報道されて大騒ぎとなった。

 結局、船内のPCR検査で陰性となった海野さん夫妻は、2月21日に下船して静岡の自宅で自粛生活。

 その後、食事代を含む旅費がすべて返金され、次回のクルーズに使えるクーポンも付与され、ゴールデンウイークに娘や初孫と会う予定だったことは週刊女性で報じた。気になるその後を取材すると……。

まだ続いていた夫婦の自粛生活

 ダイヤモンド・プリンセス号は、除染や改修を経て5月中旬に横浜港を出港。船を運営する日本法人「カーニバル・ジャパン」は、「乗務員を帰国させるためマレーシアに向けて出航しました」との説明。

 6月末には同社の全従業員の3分の1にあたる24人が解雇されたという報道があったが、「24人の社員を解雇したという事実はありませんので、訂正をお願いします」との回答だった。

 今後のクルーズツアー再開については、

「運航中止期間を2020年12月15日まで延長し、該当クルーズと関連するクルーズツアーの中止を決定しました」

 ということは、年内にも再び航海が始まる可能性もあるが、海野さんは、

「さすがにいまのような感染状況が続けば、今年の冬はもっとひどい状況になりそうだから、無理だろうね」

 ただ、クルーズ旅行への思いは募っているようだ。

「クルーズ船は非日常を味わえる極楽な旅。食事する場所も8つあり、正装して行くレストランもある。ショーも無料で、カジノもバーもある。温泉旅を豪華にした感じ。だから、また行きたいのは確か。クルーは献身的によくやってくれたので感謝しているし、会社も被害者だと思う」

 一方、夫妻の“自粛期間”はいまだ続いていた。

「実は、GWはこちら側も娘夫婦側もお互いに自粛して、再会を断念。特に高血圧の女房が神経質になってね。6月にも会う機会はあったけど、雨天とコロナが増えてきていたので、やっぱり自粛して。だから、小学校に入った孫の姿はまだ見てない。この8月上旬には、小学校も夏休みに入るので、今度こそ会うことにしているんです。感染リスクは、孫より高齢の僕らのほうにあるから」

 新たな感染者が爆発的に増えている状況だが、海野さんはそう笑いながら、自分たちの“自粛”が明けることを楽しみにしている。