iPhone 12(仮)、一部モデル最終組立は10月に延期?からミニLED搭載iPad Proまで。最新アップル噂まとめ
AFP via Getty Images

Macのアップル独自開発Apple Silicon移行が発表されるサプライズも一段落して、しだいに次期フラッグシップiPhone 12(仮)シリーズに関心が戻りつつある7月序盤。5G対応などリッチな仕様の一方で、有線イヤホン同梱を廃止などコストダウンの噂も聞こえてきます。

iPhone 12(仮)、一部モデルの最終組立は10月に延期?からミニLED搭載iPad Proまで、最新アップルの噂をまとめてお届けします。

iPhone 12(仮)は電源アダプタ別売とアナリストが予測

アップル、iPhone買い換えユーザーが充電器をどうしたか調査。同梱廃止の前ぶれか

Michael Murtaugh/Wirecutter

このところ相次いでいる、「iPhone 12には充電アダプタが同梱されない」との噂。その説を有名アナリストMing-Chi Kuo氏も支持したとの一報です。同氏はEarPodsもナシと述べていたため、「新iPhoneには充電ケーブルしか同梱されない」可能性が高まったことになります。

Kuo氏いわく、その理由はiPhone 12をiPhone 11並みの価格で販売し続けるため。5G対応のほか諸々のハードウェア新要素(後述)追加が予想されるiPhone 12のコストアップ分を、同梱アクセサリーを減らすことで相殺できる。さらにはパッケージサイズを大幅に小さくして輸送費を削減し、EUが厳しく求めている環境への優しさも実現できる狙いが推測されています。

それと合わせて新たに20W充電アダプタが別売される一方で、現行製品の5Wおよび18Wの充電器は販売終了になるとのこと。もしも20Wアダプタが18W版と同じ2800円(税別)程度とすれば、iPhone本体価格と比べてそう負担にはならないとの声もあります。

ちょうど時を同じくして、アップルが一部の国で「最近iPhoneを買い換えた人」を対象に、以前持っていたUSB充電器をどう処分したのか」を調べるアンケートが送られているとの報告もあり。「iPhoneと一緒に売却または譲渡した」「まだ自宅で使用している」という質問への回答確認して、最終的なパッケージ構成が検討されている最中かもしれません。

10.8インチiPadは2020年後半、8.5インチiPad miniは2021年前半発売とのアナリスト予測

Engadget Japan

ふたたびアップルのインサイダー情報で知られるアナリストMing-Chi Kuo氏の予測です。

Kuo氏は5月にも同様の見通しを述べており、「10.8インチiPad」が10.2インチiPad(エントリーモデル)の後継なのか、10.5インチiPad Airの新型モデルになるかは前回に続いて特定されていません。ちなみに最近のエントリーモデルiPadは9.7インチ→10.2インチと新規サイズが用意されたのに対して、iPad Air(2019)はiPad Pro(2017)の部品がほぼ流用されていました。

その一方でiPad miniの新型はサイズが「8.5〜9インチ」と揺れがあったところを8.5インチと具体性を増しています。おそらく画面周りのベゼルを狭くしてディスプレイを大型化するアプローチと思われますが、9インチというと旧iPadの9.7インチに迫る大きさのため、8.5インチが「mini」と名乗れる上限かもしれません。

また新型iPad両モデルともに、iPhone 12では別売と見られる20W充電アダプタが同梱されるとのことです。毎年同じ時期に新型が出るために買い替え需要が大きな比率を占めるiPhoneと、そこまでには至らないiPadとは違う判断もあり得そうです。、

iPhone 12 Pro(仮)モデルは4K/240fps動画撮影サポートのうわさ

iPhone 12 Pro(仮)は120Hzディスプレイ非搭載?ディスプレイ専門アナリストが主張

EveryThingApplePro

様々な新要素が予想されているiPhone 12のProモデル。その1つとして新たなカメラモードが期待できるかもしれないとの噂です。

リーク情報でおなじみEveryThingApplePro氏とMax Weinbach氏いわく、120fpsと240fpsの4Kビデオ撮影モードがiPhone 12 ProおよびiPhone 12 Pro Max(ともに仮称)に搭載される可能性があるとのこと。つい先日に配信開始された開発者向けiOS 14ベータを解析した結果から分かったとされ、アップル社内の情報源にも確認が取れたと述べられています。

そのWeinbach氏が予想しているもう一つの新要素が、iPad Pro(2017以降)と同じく120HzのProMotionディスプレイ採用です。もし実現すれば、120fps/4Kビデオの再生ができるばかりか、現行iPhone(60Hz)の倍となるリフレッシュレートはすばやく快適なレスポンスにも貢献するはず。

しかしディスプレイ専門アナリストのRoss Young氏は、再び「iPhone2020年モデルに120Hzディスプレイ搭載はあり得ない」説を表明しています。

前回はiPhone 12での実現にはLTPO技術、すなわち1〜120Hzの可変リフレッシュレートにより節電ができる仕組が必須だが、2020年のスマートフォンでそれを採用できるのはサムスンのみ。iPhoneに関しては2021年までは実現不可能だとする主張でした。

そして今回は 、自分の(おそらくディスプレイ業界サプライチェーン筋)の情報源の誰もが120Hz搭載は裏付けられなかったとツイートし、自らCEOを務めるDSCC公式の「2020年に120Hz画面が噂されるスマートフォン」一覧からiPhone 12 Proモデルを削除しています。

DSCCリストにはASUSのROG PhoneシリーズやGoogleの Pixel 5(仮)(現行のPixel 4シリーズは90Hzを実現)、XiaomiからZTEといった中国勢がズラリと並んでおり、今や120Hzディスプレイを実現するハードルは高くはないと示しています。とはいえ、iPhone 11シリーズでも重視されたバッテリー持続時間を最新モデルでも引き継ぐためには、LTPO搭載が不可欠かもしれません。

iPhone 12(仮)、一部モデルの最終組立が10月上旬に延期か(日経報道)

Engadget Japan

新型iPhoneは9月に発表、その1週間後か遅くとも10月〜11月初めに発売。そんな前例からすると遅すぎるとも思える生産スケジュールの噂を、Nikkei Asian Reviewが報じています。

その原因とされるのは、やはり新型コロナウイルス感染拡大です。今年初めに中国のiPhoneサプライチェーンが混乱の危機に晒され、当時は噂の域を出なかったiPhone SE(第2世代)の量産にも遅れが生じると懸念されていました。そちらは発表イベントの中止などが囁かれつつも、およそ予想の範ちゅうと言える4月に発売されています。

しかし日経によれば、iPhone 12の量産は例年より4週間〜2ヶ月は遅れているとのことです。アップルのエンジニアが秘密主義の壁やハードウェアのテストもままならない在宅勤務で悪戦苦闘しているとは伝えられていましたが、やはり影響は免れなかったようです。

アップルは積極的に遅延を減らそうとしているため「2021年まで発売延期」という最悪のシナリオは避けられそうな一方で、万が一に備えて2020年後半には4500万台以上のiPhone XR、iPhone 11、新iPhone SEを製造するようサプライヤーに要請したとのことです。これらはどれもが「廉価かつ高性能」モデルでもあり、新iPhone SEの売上げ好調で逆に懸念された「消費の格下げ」(消費者がハイエンドモデルより安価なモデルで妥協する)への備えも兼ねているのかもしれません。

ミニLED搭載12.9インチiPad Pro、2021年発売に向けてサプライチェーンが準備の噂

Apple

今年3月に登場した12.9インチiPad Pro(2020)から約1年後に、後継モデルとなるミニLEDディスプレイ搭載型が登場するとの噂はほぼ定説となっています。そんななか、台湾のサプライチェーンがミニLED関連部品の受注を始めたとのDigiTimes報道が届けられました。

ミニLEDディスプレイとは、従来の液晶画面のバックライトをミニLEDに置き換えるもの。微小なLEDバックライトにより「エリアごとに消灯」することで優れたコントラストやダイナミックレンジ、さらには節電や薄くて軽い製品設計も可能になると期待される技術です。

次期iPad Proは5G対応や、現行モデルのA12Zより2世代後のA14X(仮)搭載が噂されています。iPad Pro(2018)は「市場の92%のノートPCより速い」と謳われていましたが、同じくArmベースのApple Silicon搭載となる将来のMacとのスピード勝負も気になるところです。