人気シンガー/女優リアーナ氏がレッドカーペットで見せるあの個性的かつ華やかな髪型をすべて手がける著名ヘアスタイリスト、ユセフ氏が6月5日、米DIGIDAYの姉妹サイトであるグロッシー(Glossy)のインスタライブに出演した。そこでユセフ氏は、自身のヘアブランド、ザ・ワイ・バイ・ユセフ(The Y by Yusef)を立ち上げたビューティ起業家としての実体験を語ってくれた。ブランド創設にまつわるさまざまな経験や、黒人経営ブランドの地位向上に必要とされる業界の変化に対する思いなど、話題は多岐に及んだ。以下はそのごく一部であり、全編はグロッシーのインスタグラムストーリーズで視聴できる。

ビューティ業界のインクルーシビティ(包括性)について

「方向性は正しい。だから、とにかく最後までやり遂げること。(包括性を掲げてリアーナ氏が興したブランド)フェンティ・ビューティ(Fenty Beauty)は素晴らしい、道を敷いてくれたわけだからね。リー(リアーナ氏)はいわばドアを蹴破ったんだ。それ(包括性)については、僕も昔からとても大切なことだと思っていた――あらゆる髪質の扱いを心得ている、ヘアスタイリストのこの僕でもね。

黒人経営企業に対する投資の欠如について

「(大切なのは)資金提供――ぜひとも。(僕の場合)提供してくれる人は誰もいなかった。新製品に投じたのはすべて、苦労して稼いだ僕のお金だ。会議室にすたすたと入っていて、『どうも、黒人ヘアスタイリストです。新製品を開発したいんですが、どなたか、200万ドル(約2.1億円)出そうという方、いらっしゃいませんか?』なんて言える状態からは、ほど遠い。これについてはまだ、誰にもドアを蹴破る気配がない。(黒人)仲間のヘアスタイリストやメイクアップアーティストが新製品の開発をはじめたのに、それこそ2分後にはもう(最大手の一社)ロレアル(L’Oréal)に奪われて、気づいたら連中だけが億万長者、なんていう話はざらにある」。

リテーラーが店頭に並べる商品のうち、15%は必ず黒人経営ブランド品にする、という新たなキャンペーンについて

「それについてはよく知らないんだけど、話は聞いている。うん、ぜひやって欲しい。そうだね、素晴らしいアイデアだと思う。僕のブランドもその15%に入ることを願うよ。それと、継続的なものであって欲しい、一過性じゃなくてね。商品棚を(黒人ブランドで)埋めるんだ。いつも棚の一番下、床すれすれの所にある黒人ヘアブランド品を一番上に持ってくる。そうすれば、みんなが平等になれる、上も下もなくなるんだ。それって最高だよね。僕の目標は、そういう小売店に入り込んで、市場に欠かせない一部になり、棚の一番上に置かれるようになって、その座を守ること、だね」。

パフォーマティブ・ウォークネスに対するビューティブランドの参加の是非について

「それについては賛否両論あるけれど、僕としてはとにかく、議論が行動に変わるところが見たい。こうして話題になっていることは嬉しいけれど、それだけじゃ何の意味もない。ああいう発言をしている人をそれなりの地位に据えること。彼らを引っ張り上げて、CEOにして、ブランドのなかで発言力を持たせる。やるしかないよ。もう一段階上に持っていくんだ」。

※パフォーマティブ・ウォークネス:社会的不公正に対する気づきと、その解決に取り組む姿勢を行動で表現すること。反面、ただの「パフォーマンス」という否定的な見方もある。

ビューティ業界が大きな転換期を迎えているか否かについて

「間違いなく転換期にある。疑いの余地はないね。信じる信じないはその人の勝手だけど、変化はいままさに起きようとしている。覚悟しておけ、だね」。「しかも、(変化の速度は)赤ちゃんのハイハイみたいなものじゃない――僕らはいま、大きな歩みを進めている。だからこそ、僕は自分と同じような人たちの背中を押してるんだ。勝負に出よう、自分のブランドを立ち上げて、どんどん売り込もうよ、誰かに買収されるとか、そんな心配はしなくていいって。いまはとにかく自分に投資すること、ビューティ界のリーダーになるんだよ」。

リアーナ氏のヘアスタイルのなかで、自身のお気に入りについて

「みんな僕のかわいい子供だよ。どれもすべて、トレンドを仕掛けるアート作品だ。楽しみたい、創造したい、表現したい、それが僕らの基本だね」。LIZ FLORA(原文 / 訳:SI Japan)