「大麻が盗まれた」と通報するも…(画像は『ABC News 2020年6月10日付「Tennant Creek man pleads guilty to cannabis possession after calling police on himself」(Supplied: PFES)』のスクリーンショット)

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多くの国では大麻の使用や所持、栽培に対して厳しく罰せられるが、一部の国では大麻が合法化されている。今年1月にはオーストラリアの首都キャンベラの特別地域で、豪州として初めて嗜好用大麻を個人で使用する場合につき解禁された。しかし昨年、オーストラリア大麻を大量に栽培していた男が起訴されたが、男はその大麻を盗まれたことで警察に通報し、自ら御用となってしまった。『ABC News』『LADbible』が伝えている。

豪ノーザンテリトリー準州にあるアリス・スプリングス最高裁判所で今月初め、ウイリアム・ポイントン(William Pointon、61)が大麻を栽培していたことによる罪を認めた。ウイリアムは同州テナント・クリークにある自宅で大麻を栽培していたが、昨年の5月3日にその一部が盗まれ、警察に「未成年者に大麻を盗まれた」と通報を入れたようだ。

通報を受けた警察官がウイリアムの自宅に到着すると、69本もの栽培されている大麻が発見された。なかには高さが1.5メートルほどに成長しているものもあり、全て警察に没収された。ウイリアムは盗難の被害者として警察に助けを求めたものの、一転して大麻所持の容疑者として身柄を拘束され起訴されたのだ。

裁判では、ウイリアムの弁護士であるノア・レドモンド氏(Noah Redmond)が「大麻を栽培していた彼は、事実を知られるのを覚悟で自ら警察に通報したという点は非常に重要」として、ウイリアムが根っからの悪人ではなく、未成年者が盗んだ大麻を使用することに対しての危険性を考慮して警察に通報したことを強く訴えた。

またノア氏は、大麻はあくまでも販売目的ではなく「彼は友人と楽しむためのほかに、食べ物などの物と交換するために使っていた」と説明してウイリアムを擁護した。一方でウイリアムは、40年間も大麻の栽培をしてきたことは違法であり、罪を犯したことを認めているという。なおウイリアムは次回、法廷で判決が下されるとのことだ。

画像は『ABC News 2020年6月10日付「Tennant Creek man pleads guilty to cannabis possession after calling police on himself」(Supplied: PFES)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)