そもそも販売されている台数が圧倒的!

 1月10日から12日まで、幕張メッセを会場に開催された東京オートサロン2020。今年も多くの話題を集めるカスタマイズカーが出展されていたが、なかでも軽自動車の多さが目に付いた。果たしてこれはどういうことなのだろうか?

 オートサロンはカスタマイズカーの祭典ということで、ド派手なカスタムを施された車両が存在する一方で、当然一般のユーザーに目を向けた車両を展示するブースも少なくない。もちろん、実際に現行車や高額なモデルを惜しげもなくカスタムできる人もいるだろうが、そういったユーザーはごく少数だろう。

 一方、軽自動車は車両本体価格も手ごろで、なにより台数が売れている。2019年度上期(4月〜9月)の販売台数を見ても、登録車のトップであるプリウスが6万6628台なのに対し、軽自動車のトップであるN-BOXは13万6047台と、じつに倍以上の台数の差があるのである。

 これだけ母数が多ければ、軽自動車ユーザーを対象にしたカスタマイズが盛り上がるのも当然のことと言えるのではないだろうか。

維持費が安いセカンドカーなら思い切ったカスタムが可能!

 そしてもうひとつの理由として考えられるのが、軽自動車の維持費の安さだ。軽自動車税などは若干値上げされたとはいえ、未だに普通車の1リッター未満の車両と比べても圧倒的に安い維持費を誇る軽自動車だけに、メインカーとしてはもちろんセカンドカーとしての需要も多い。

 セカンドカーではあれば、メインカーではできないような思い切ったカスタマイズも不可能ではなく、車両価格も手ごろということで、おもちゃを改造するようなノリでカスタマイズを実施するユーザーも少なくないのだろう。

 実際、オートサロンに展示された軽自動車のカスタムカーのなかでも多くの台数を占めていたのが、軽トラックや軽ワンボックスといった汎用性の高い車種であり、セカンドカーをベースとした大人の秘密基地といったノリの車種が注目を集めていたのもそのあたりに理由があるのではないだろうか。