日本民営鉄道協会は12月19日、2019年度版「駅と電車内の迷惑行為ランキング」を発表した。調査は今年10〜11月に実施し、2676人から回答が得た。

迷惑だと思う行為1位は「座席の座り方」(41.3%)で、昨年3位からランクアップした。2位以降、「乗降時のマナー」(33.2%)、「荷物の持ち方・置き方」(32.0%)、「スマートフォン等の使い方」(31.1%)、「騒々しい会話・はしゃぎまわり」(27.6%)と続く。

「座席を詰めて座らない」「扉付近から動かない」のは迷惑

6位以降は「周囲に配慮せず咳やくしゃみをする」(20.1%)、「ヘッドホンからの音漏れ」(18.6%)、「ゴミ・空き缶等の放置」(12.5%)、「酔っ払った状態での乗車」(12.3%)、「車内での化粧」(11.4%)、「優先席のマナー」(9.9%)と続く。

1位の座席の座り方について、最も迷惑に感じる行為を聞くと、1位は「座席を詰めて座らない」(61.2%)となった。乗降時のマナーについては「扉付近から動かない」(56.5%)、荷物については「背中や肩のリュックサック・ショルダーバッグ等」(68.2%)が迷惑に感じること1位となった。

またスマートフォン等については「歩きながらの使用」(43.1%)が迷惑だという人が最も多く、以降「混雑した車内での使用」(32.1%)、「乗降しながらの使用」(11.7%)、「通話の声や着信音」(7.8%)と続く。

「ベビーカーで乗車の際、周囲の人が運ぶのを手伝ってくれたことが嬉しかった」

エリア別に見ると、大手民間鉄道関東9社内の上位3つは「座席の座り方」「スマートフォン等の使い方」「乗降時のマナー」、関西5社では「座席の座り方」「荷物の持ち方・置き方」「乗降時のマナー」と続く。

駅や電車内でのマナー改善について聞くと、最も多かったのは「変わらない」(44.3%)ではあるが「改善された」(27.2%)が「悪化した」(26.1%)を僅差で上回った。調査元は「引き続き啓発を続けていく必要があります」としている。

電車や駅を利用している際の嬉しかったことを聞くと、「車内に忘れ物をしそうになった時に、隣の人に声をかけてもらった」「電車が揺れて倒れそうになった時、横の人がさりげなく支えてくれて助かった」といった声のほか、

「ベビーカーで乗車の際、周囲の人が運ぶのを手伝ってくれたことが嬉しかった」
「小さい子どもが妊婦の方に席を譲っていたのを見て和やかな気持ちになった」
「泣いている子どもを周囲の人があやしており、その子どもの親が感謝をしているのをみて心が温まった」

といった声が寄せられた。