●百花繚乱の完全ワイヤレス、JBLやHarman Kardonも

東京・秋葉原で12月14〜15日に開催されたイベント「ポタフェス2019 冬」では、バラエティに富んだ様々なポータブルオーディオ製品が目白押しでした。ここでは、会場で見つけたユニークなイヤホン・ヘッドホン・プレーヤーを紹介します。

(左上から時計回りに)手頃な人気イヤホンの後継機「intime 碧2」、3Dプリンターで作られたADVANCEDの完全ワイヤレス「M5-TWS」、Campfire Audioの限定イヤホン「ANDROMEDA MW10」、中国・深センのオーディオメーカーShanlingの新たなプレーヤー「Q1」

JBL / Harman Kardon (ハーマンインターナショナル)

ハーマンインターナショナルのブースでは、JBLブランドの完全ワイヤレスイヤホン「REFLECT FLOW」(2019年10月発売、直販税別12,800円)を展示。IPX7相当の防水性能によって運動中の汗や外出時の雨に耐え、スポーツ時も耳から外れにくいよう、ウイング付きのスタビライザーを備えています。

JBLオンラインストア(JBL.com)では、同サイトでJBLの完全ワイヤレスイヤホンを購入した人を対象に「30日間“無条件”返品自由キャンペーン」を実施しています。期間は2020年1月31日まで。

JBL「REFLECT FLOW」。カラーはブラック、ティール、ブルー、グリーンの4色

レザー調素材やメタルロゴなどを採用し、デザイン性を高めたHarman Kardonブランド初の完全ワイヤレスイヤホン「FLY TWS」もありました。2020年春に発売予定で、SoftBank SELECTION オンラインショップでの価格(税込)は21,780円を予定しています。

Harman Kardon「FLY TWS」

FLYシリーズの製品として、既に発売済みのノイズキャンセリング(NC)対応ヘッドホン「FLY ANC」と、ワイヤレスイヤホン「FLY BT」も展示していました。SoftBank SELECTIONオンラインショップでの販売価格(税込)は、FLY ANCが27,280円、FLY BTが10,780円。

FLYシリーズの3製品。左が完全ワイヤレスイヤホン「FLY TWS」、中央がワイヤレスイヤホン「FLY BT」、右がノイズキャンセリング(NC)対応ヘッドホン「FLY ANC」

ADVANCED (宮地商会M.I.D.)

宮地商会M.I.D.のブースでは、5万以上の耳の形状データを元にデザインし、3Dプリンターで成形したという「世界初の3Dプリンティング完全ワイヤレスイヤホン」を展示していました。ADVANCEDブランドの製品で、型番は「M5-TWS」。2019年12月20日発売予定、価格はオープン、実売価格は税別22,500円を見込んでいます。

ダイヤモンドライクの超薄型カーボンレイヤーダイアフラムと高質量の純銅可動コイルで構成した加圧高純度カーボンドライバーを搭載しており、音の全体的な解像度を向上させているそうです。

ADVANCED「M5-TWS」

Hi-Unit (e☆イヤホン)

クアルコムチップ「QCC3026」を採用し、Bluetooth 5.0準拠でaptXコーデックにも対応したHi-Unitブランドの完全ワイヤレスイヤホン「PLEND」(税込9,800円)。イヤホン・ヘッドホン専門店「e☆イヤホン」を展開するタイムマシンのグループ会社である、TMネットワークのブースで展示されていました。

1万円を切る完全ワイヤレスながら装着感がよく、ケースと組み合わせると最長約130時間利用できる点にも注目です。

Hi-Unit「PLEND」

NUARL

NUARLブランドの「N6 / N6 Pro」は、独自の新開発ドライバーユニットを搭載した完全ワイヤレスイヤホン。N6とN6 Proの主な違いはドライバーの振動板の素材など。価格(税別)と発売日は、「N6」が14,500円で2019年12月14日、「N6 Pro」が18,000円で2019年12月18日。

NUARL「N6 Pro」

N6シリーズは、ネオジウム磁石を使った磁気回路の6mm径ダイナミック型フルレンジドライバー「NUARL DRIVER [N6]」を搭載し、厚みと立体感のある自然な音の広がりを再現する「HDSS」技術も採用。

「N6」は、メリハリのある音質に合わせたチューニングで、高域から低域までキレのあるパワフルなサウンドが特徴。一方の「N6 Pro」は、フラットな音質チューニング。微細な音まで余さず再生できるとしています。

NUARL「N6」

低価格モデル「NT01A-DN」は2019年11月発売で、価格は税別12,000円

XROUND

台湾のオーディオブランド・XROUNDは、クラウドファンディングサイト「Makuake」で支援募集する完全ワイヤレスイヤホン「VERSA」を出展。既に目標金額50万円を大幅に超え、約865万円が集まっている注目製品で、支援者には2020年4月末までに発送。同月には税込13,000円で一般販売を予定しているそうです。

クアルコムチップを搭載して左右の音をBluetoothで別々に伝送するTWS+(True Wireless Stereo Plus)に対応するなど、音が途切れにくい設計です。

XROUND「VERSA」

Skullcandy

Skullcandyブースでひときわ目を引いた展示は、完全ワイヤレスイヤホン「Indy」の本体カラーを、2019年12月の限定色ゴールドで彩色した「Indy Dope Gold」。購入特典は、アイウェアブランド9FIVEとSkullcandyのコラボサングラスとのことで、きらびやかな本体色とあいまってゴージャス感を醸し出していました。2019年12月13日発売で、直販価格(税込)は10,978円。

Skullcandy 「Indy Dope Gold」(右)と購入特典の9FIVEコラボサングラス(左)

SOUL / Sudio (モダニティ)

モダニティのブースでは、SOULやSudioなど海外ブランドの新製品を多数ディスプレイしていました。「SYNC PRO」はSOUL初のスティック型ワイヤレスイヤホンで、デュアルマイクにより音声通話の品質を向上させているのが特徴。Bluetooth 5.0準拠でaptXコーデックもサポートします。今回は参考出品扱いでしたが、2020年1月の発売を目指しており、価格(税込)は15,800円を予定しているとのこと。

SOULが参考出品したスティック型ワイヤレスイヤホン「SYNC PRO」

Sudioブランドの「FEM」は、グラフェンドライバーによるダイナミックサウンドや、4つの内蔵マイクを用いてクリアな通話ができるのが特徴の完全ワイヤレスイヤホン。IPX5防水に対応します。2019年12月発売予定で、価格(税込)は14,800円。

Sudio「FEM」

ポップなデザインが目を引く、COOPIDEAブランドの完全ワイヤレスイヤホンも多数出展

LOOPブランドのイヤープラグ(耳栓)。普通のイヤホンのように装着すると、大音量から耳を守りながら外の音が聞けるとのこと

オウルテック

オウルテックのブースでは、2020年に発売予定の完全ワイヤレスイヤホン「SE05」(税別5,980円)と「SE06」(1万円前後で販売予定)を展示していました。SE05は、ケースのヒンジ部を使ってヒモなどに引っかけられる仕様。SE06は、専用の充電ケースに大容量2,600mAhのバッテリーを内蔵したモデルとなっていました。

オウルテック「SE05」

オウルテック「SE06」の参考出品もあった

完全ワイヤレスイヤホン「SE03」の新色ピンク

●超小型Shanlingプレーヤーなど、ユニークな製品が続々

intime(オーツェイド)

コストパフォーマンスに優れたイヤホンで知られるオーツェイドは、intime(アンティーム)ブランドのイヤホン新製品「intime 碧2」を展示。熱心なファンが新製品の音を聞こうとブースの前で列を作っていました。イヤホンの価格は税別5,908円。12月21日から先行予約を受け付け、e☆イヤホン店頭では試聴も可能。e☆イヤホンで2020年1月中旬以降に先行販売を開始し、2月中旬からは一般販売も行われます。

「intime 碧2」

intimeブランドは、e☆イヤホンに買い物に行く人や、ポタフェスに毎回訪れるような人にはよく知られており、5,000円以下でコストパフォーマンスに優れた製品として人気を集めています。ただ、2016年に創立した比較的新しいブランドなので、なじみがない人も多いでしょう。

intimeは、フランス語で「親友」を指す言葉。創業者自ら30年かけて習得してきたエレクトリックセラミックの技術と、自身の持つ音の感性を最大限に活かしてイヤホンを開発しており、「高校生や、若い世代にとって手に取りやすい価格のイヤホンを作りたい」という想いが根底にあるそうです。

今回注目を集めていた「碧2」では、チタン製の既発売モデル「碧-Ti3」のグラフェンドライバーや、セラミックトゥイーター「VST」、自然な音場の広がりを再現する技術「HDSS」などを引き継ぎ、ステンレス製の小さな本体にこれらを収めています。

メタリックに輝く見た目からは「金属質でキンキンした音がするのでは?」と思ってしまいますが、予想に反して落ち着きがあり、適度に広がる音場と深みのある低域のおかげで、どんなジャンルの音楽にもマッチしそうです。今回は短時間の試聴でしたが、音の傾向はかつて販売されていた同社の限定生産バランスモデル「碧-Light Balanced」に似ていると感じました。

SATOLEX

SATOLEX(サトレックス)も、ポータブルオーディオファンの間でよく知られたメーカーです。今回は既存製品に加えて、耳かけタイプでMMCXリケーブルに対応したハイレゾイヤホン「Tumuri」(DH303-AI)のバリエーションモデルとして、ハウジングにアルミ素材を使ったモデルを参考出展していました。2020年春頃に1万円近い価格での販売を目指しているとのこと。

SATOLEXが参考出展していた「Tumuri」のアルミモデル

本体のデザインは変更される可能性もありますが、音質に関してはほぼ最終形とのこと。高域の繊細な表現を目指したそうで、聴いてみると確かに高音寄りの音がします。ユーザーが好きなイヤホンケーブルに交換できるので、ケーブルを替えて音の変化を楽しめます。

Shanling / iBasso (MUSIN)

中国・深センのオーディオメーカー、Shanling(シャンリン)のポータブルオーディオプレーヤー新製品「Q1」を、MUSINブースで発見しました。

Shanlingの小型オーディオプレーヤー新製品「Q1」。鮮やかな赤色が目を引く。Kickstarterのサイト上では、他のカラーバリエーションも用意しているようだ

人気の超小型プレーヤー「M0」の後継機にあたり、本国での情報解禁と同時にクラウドファンディングサイトKickstarterで支援募集が始まっています。日本国内ではMUSINが2020年春頃に取り扱いを開始する予定で、1万円台での販売を想定しているとのこと。

つややかな光沢感のある丸みを帯びたボディはM0よりもふた回りほど大きい印象。ほぼ正方形のディスプレイを搭載し、タッチ操作が可能です。側面には再生操作用の物理ボタンや、ボリュームダイヤルがあります。内蔵メモリは持たず、最大2TBまでのmicroSDカードを使います。本体下部にはUSB Type-C端子、3.5mmヘッドホン出力も備えています。

右側面にボリュームダイヤル

左側面のボタン

本体下部にmicroSDカードスロットや、USB Type-C端子、3.5mmヘッドホン出力を備える

背面

ほかにも、ヘッドフォン祭で大きな注目を集めていたiBasso Audioの重量級プレーヤー「DX220MAX」など多数の製品を出展。さらにブースでは、フルHD液晶や4.4mmバランス端子を搭載しながら4万円を切るポータブルプレーヤー「DX160」のレッドモデルが先行販売されていました。

iBasso Audio「DX160」のレッドモデル

「DX160」レッドモデルの背面

V-MODA (ローランド)

ローランドは、同社が輸入販売している米V-MODAのハイレゾ対応モニターヘッドホン「M-200」(2019年11月発売)を出展していました。V-MODAとローランドが培ったノウハウと技術を結集し、「原音の忠実な再現」を追求。スタジオでの楽曲制作に特化したフラッグシップモデルです。実売価格は税込44,000円前後。

V-MODA「M-200」

ドライバーユニットには日本製CCAWボイスコイルを使用した50mmドライバーを搭載。音の立ち上がりを高め、低音から高音までの歪みや乱れのないダイレクトな音を再現するとのこと。周波数特性は5Hz〜40kHzで、ハイレゾ再生に対応しています。

M-200の左右ハウジングにそれぞれオーディオ入力ジャックを備え、どちらにケーブルを挿しても使えるようになっている

面白いのは、通常の3.5mmステレオミニケーブルに加えて、3.5mm 4極プラグを両端に備えたバランスケーブルが付属すること。3.5mm 4極バランス出力に対応したオーディオ機器はほとんど見かけませんが、OPPOのポータブルアンプ「HA-2」や「HA-2SE」(いずれも生産終了品)が「グランド分離」に対応した3.5mm 4極出力を備えていたことが思い出されます。

3.5mm 4極プラグを両端に備えたバランスケーブルが付属

通常の3.5mmステレオミニケーブル

Campfire Audio (ミックスウェーブ)

Campfire Audioのブースでは、落ち着いたブルーカラーのイヤホン「ANDROMEDA MW10」と「C/2019 Q4」が登場。2019年12月18日発売で、価格はオープン。店頭価格は前者が税込185,680円前後、後者が税込59,070円前後を見込んでいます。どちらもALO audioのケーブルが付属します。

Campfire Audio「ANDROMEDA MW10」

MW10は、ケーブルブランドのALO audioとミックスウェーブの10周年を記念した限定モデルで、Campfire Audioの代表的なイヤホン「ANDROMEDA」のデザインを踏襲しながら、バランスドアーマチュア(BA)ドライバーを5基搭載。ドライバー構成は高域×2、中域×1、低域×2。アルマイト加工されたアルミニウムの本体は、「空と未来」をイメージしたストラトブルーです。24金メッキのスクリューと、角度によってさまざまな色合いを魅せるアバロンのインレイロゴで装飾したフェイスプレートを備えています。

C/2019 Q4は、高域×1と中域/低域×2の3BA構成。こちらもALO audioとミックスウェーブの10周年を記念し、「空と未来」をイメージしたストラトブルーとステンレススティールのスクリューを採用しています。

Campfire Audio「C/2019 Q4」

Westone (テックウインド)

Westoneの既存のイヤホン製品に加えて、ESシリーズのカスタムイヤホン新製品「ES40」と「ES70」(ともに2019年12月14日受注開始)が用意されていました。

Westone「ES70」(外観は別途採取した耳型やフェイスプレートによってカスタマイズ可能)

ES40はBA×4基(高域×1、中域×1、低域×2)を搭載し、バランスの取れたパワフルで明瞭なサウンドステージを特徴としています。一方、ES70はBA×7基(高域×4、中域×2、低域×1)を搭載し、「自宅でも世界最大のステージで音楽を聞いているようなワンランク上のサウンドを実現する」とのこと。

豊富なフェイスプレートのバリエーション

カスタムイヤホンの外装オプションとして用意されている冬季限定デザイン

既存イヤホン「UM Pro30」の数量限定スモークカラーモデル

テクニクス (パナソニック)

パナソニックは、新生テクニクス(Technics)ブランドで初となるイヤホン「EAH-TZ700」(2019年11月発売)などを出展。「秋のヘッドフォン祭2019」でも出展されており、試聴に訪れる人が後を絶たない盛況ぶりでした。

テクニクス「EAH-TZ700」

EAH-TZ700には、新開発の磁性流体を用いた10mm径のダイナミック型「プレシジョンモーションドライバー」が搭載されており、耳穴にスッと収まる小ささ、かつシングルドライバー構成でありながら、3Hz〜100kHzまでカバーする広帯域再生が特徴です。

短時間の試聴でしたが、様々なジャンルの楽曲を聴いてみるとボーカルや楽器の音色の自然さが十分に味わえました。特に、TrySailの楽曲「かかわり」(「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」オープニング曲)のサビで、通常のイヤホンなら3人の声優の歌声がゴチャゴチャに混ざってしまうところを、EAH-TZ700は“3人の歌声”としてキレイに描き分けており、表現力の高さにはただただ興奮しました。

税別12万円という、おいそれとは買えない価格帯の高級イヤホンですが、試聴できる機会があればぜひ聴いてみてください。

VAVA (サンバレージャパン)

最後はポータブル製品ではなく、壁際設置で最大150型の4K映像を投写できるVAVA(ババ)ブランドの超短焦点4Kプロジェクター「VA-LT002」。VAVAやTaoTronicsなどのブランドを取り扱うサンバレージャパンのブースに置かれていました。

VAVA「VA-LT002」

付属のリモコン

VA-LT002は、壁面から約18cmで100型、約42cmで最大150型の映像を映せるプロジェクター。4K/3,840×2,160ドットの映像投写が可能で、HDR信号はHDR10をサポート。明るさは2,500ルーメン、ANSIコントラスト比は300:1。

「シアタールームのような暗さを確保できないリビングなどでもしっかり見える」としており、デモ機の映像は室内灯に照らされた会場でも見やすく、明るい印象を受けました。

実売価格(税込)は438,000円前後ですが、2019年12月12日にNTTぷらら「ひかりTVショッピング」で独占先行注文受付を開始したところ、超短焦点4Kプロジェクターとしては破格の値段であるためか、またたく間に完売してしまったとのこと。販売再開に期待したいところです。

デモ機の映像。ブースにはスクリーンを設けておらず、投写面が黒いブラインドなので分かりにくいが、室内灯に照らされた場所でも見やすく明るい印象