新北市平渓のランタン(天灯)=資料写真

写真拡大 (全2枚)

(新北中央社)台湾旅行中の日本人女性観光客がタクシー内に置き忘れた携帯電話が、地元警察の協力を得て落とし主の元に戻った。新北市政府警察局瑞芳分局が7日に明かした。

同局によると、女性はランタン(天灯)飛ばしで有名な同市平渓に行こうと、4日午後に3人の友人と列車で瑞芳駅まで行き、そこからタクシーに乗り換えたが、到着後、スマートフォンを持たずに降りてしまったことに気付いたという。だが、スマホはインターネットに接続されておらず、位置情報サービスが使えない状態だった上に、誰もタクシーのナンバーや運転手の名前を記憶していなかった。

とりあえず乗ってきたタクシーを探そうと、別のタクシーで駅方面に折り返した4人。不安そうな表情から困っていると察した運転手が、4人を駅近くの瑞芳派出所に送り届けた。

派出所の当直警官2人は話を聞いた後、タクシー会社に問い合わせたり、タクシー乗り場に行ったりして、当初の運転手と連絡を取ることに成功。運転手は、4人の後にも客を乗せており、落とし物も見当たらないと報告したが、警察は車で派出所に出向いてほしいと要請。到着した車の内部を満遍なく捜索し、後部座席の隙間に挟まっていたスマホを見つけ出した。落とし主の女性はうれし涙を浮かべ、同行の友人らも大喜びして台湾警察の熱意や親切さを称賛したという。

(王朝ギョク/編集:塚越西穂)