グラナダに完封負けを喫したバルサ。メッシの途中投入も実らなかった。(C) Getty Images

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 現地時間9月21日に行なわれたラ・リーガ第5節で、昇格組グラナダのホームに乗り込んだバルセロナは、0−2の完封負けを食らい、早くも今シーズン2敗目を喫した。

 開始わずか2分、左SBで先発起用されたジュニオル・フィルポの不用意なボールロストからいきなり先制点を奪われると、65分には途中出場のアルトゥーロ・ビダルがエリア内で競り合いの際にハンドを犯し、PKを献上。これをアルバロ・バディージョに決められ、リードを広げられる。

 後半頭から、リオネル・メッシと16歳のアンス・ファティを投入して、ルイス・スアレス、アントワーヌ・グリエーズマンとともに4人のアタッカーを並べる策を講じるも、4日前に行なわれたチャンピオンズ・リーグのドルトムント戦に続く無得点に終わった。

 これで開幕5試合を2勝1分け2敗という低調なスタートになった王者に、スペイン紙はこぞって厳しい評価を与えている。
 
『AS』紙は、「バルサの大惨事」というタイトルをつけ、「試合開始から終了まで眠ってた」と酷評。「負けたこと以上に最悪なのは、相手に圧倒されて疲れ果て、もはや競争力もリスペクトするところもないチームに成り下がったということだ」と扱き下ろし、「意地を見せたのは16歳のファティだけだった」と綴った。

 同じくマドリードを拠点とする『MARCA』紙は、「これはメッシの求める王者ではない」という記事を掲載。「メッシは後半の45分間をプレーし、リーガに復帰したが、このアルゼンチン代表のスターをもってしても、混乱を修正することはできなかった」とし、こう続けた。

「メッシは一週間前に『バルサは僕の家であり、去りたくないが、とにかく勝ちたい」と語った。いまのところ、このスーパースターが求める王者の姿からはほど遠い状態だ」

 また、バルサの贔屓紙として知られる『MUNDO DEPORTIVO』紙も、「魂の抜けたチームの惨事」と辛辣な見出しを打ち、「開始1分の失点を取り返す術すらなかった。これは大惨事で、自然に良くなるものではない。バルベルデ監督が解決しなければいけない問題だ」と糾弾している。

 苦しむ王者は、息つく暇なく24日にビジャレアルと対戦する。ここまでバルサと並んでリーグ最多の12ゴールを奪っている難敵だ。2試合で10ゴールを挙げているホームゲームで、はたして立ち直れるかーー。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部