数多くの問い合わせがあったにも関わらず、シュテファン・ポッシュはTSGホッフェンハイムとの契約を2023年まで延長した。2015年から同クラブに在籍する22才のオーストリア人について、ローゼンSDは「確実に一歩一歩、我々のところで歩みを進めてきた。非常にハードに取り組んでいるし、目標にむかって集中しているよ」と評価。「ここの多くの若手選手にとっての素晴らしい模範だ」とことばを続けている。

 特に若手選手というのは、えてしてキャリアのステップアップを焦ってしまう傾向があるものだが、「落ち着いて、集中して、そのプロの世界でのチャレンジに臨める適切な環境を見出すということ。それは若手が成長していくためには非常に重要な事なんだ」とローゼン氏。「彼は若いが考えをしっかりと持っているし、ここ数年の成長が彼に影響を与えたところもあるだろう」との考えも示した。

 そして「ピッチではその対人戦での強さ、ファジカルに長けたプレー、そして良いビルドアップもみせているし、多くのクラブからの関心も寄せられていた。7月なかばには随分とオファーがきたものさ」とも明かしており、一方のポッシュはそれでも延長を決断した理由について「僕にとっては完璧なクラブだと思うんだ。高いレベルに上がっていくためにはね。このような機会、そして評価にとても感謝しているし、これからも全力を尽くして、チームの成功に貢献していきたいと思うよ」と語っている。

 昨季にポッシュはリーグ戦17試合に出場、kicker採点平均では3.44をマークしており、さらにCLでも2試合、ドイツ杯で1試合でプレー。オーストリア代表としてもすでにデビュー戦を飾った。


 その一方でドイツ杯初戦ヴルツブルガー・キッカース戦に向けて、シュロイダー監督は「我々と戦う用意がある多くの若手選手がいるチーム」と警戒。「ビデオで彼らのプレーを確認したが、4バックも3バックもありえるし、今回はより守備的にくるだろう。いろんな対策を講じないとね」と警戒心を示した。

 なおここのところは2回戦が鬼門となっているが「重要なことは着実に勝ち抜けること」と強調、「オランダ時代に国内カップ戦優勝の味を占めているしね」と述べ、「いよいよ本番だ」と新指揮官。「選手たちは練習でも意欲的な姿勢を見せているし、セビージャ戦でも長く見られた。意欲はとても重要なものだよ」との考えをみせ、そこでも決定力不足をみせたが「シュート練習を今週は多く行なった」と語っている。

 またこの試合では十字靭帯に過度伸展を抱えていたベルフォディルの復帰が見込まれており、「とても良い感じだし、今日明日の反応を見てみることになる。ただここまでの流れは満足だ」と述べ、膝の問題で欠場となるクラマリッチについては「少しよくなっているが、まだプレーはできない。フランクフルト戦に間に合うかもわからない」と明かした。