年内で解散「盛和塾」、京セラ・稲盛氏が世界に伝えたこと
27回目となる世界大会最終日の18日、稲盛氏は塾長講話に代わるメッセージを寄せた。塾生らは約1時間にわたり代読された内容に聞き入った。盛和塾の解散にあたり稲盛氏は「終わりではなく、皆さんにとっての始まり」とし、「(塾生)自身が自問自答して盛和塾での学びを深め、実践する必要がある」とエールを送った。
「フィロソフィ」実践願う
稲盛氏は今回、経営する上での根幹となる哲学「フィロソフィ」を中心に言及した。盛和塾はフィロソフィの実践を重視する。稲盛氏はフィロソフィを「会社の発展に貢献するだけでなく、個々人の人生も素晴らしいものにする真理だ」と強調。「(経営者である)塾生と従業員がともに繰り返し学び、自らの血肉と化し、経営の現場で実践してほしい」と訴えた。
稲盛氏は今までの活動を総括し、塾生に感謝。メッセージの最後は「皆さんの今後の経営に、私のフィロソフィが生き続けることを願う」と結んだ。
盛和塾の19年末の解散が発表されたのは18年12月。高齢の稲盛氏が体力面で精力的に活動できなくなり決断した。また稲盛氏は従来より「盛和塾は一代限り」と表明していた。
盛和塾の始まりは83年。京都の若手経営者が稲盛氏から経営哲学を学ぶ自主勉強会にさかのぼる。現在は国内外に組織が広がり、104塾(国内56、海外48)、塾生は約1万5000人に上る。
塾生同士の結束力も強い。稲盛氏が経営破綻に陥った日本航空(JAL)を再建するため、10年に同社会長に就任した際は、塾生有志が「JAL応援団」を結成。JAL再生に向けた協力活動を展開した。
大会に参加した平和堂会長で塾生の夏原平和氏は「フィロソフィが一番大事。実行して自然と行動できなければならない」と話す。
解散後、各地の支部は「盛和塾」の名称を使った活動はできない。多くは名前を変え、それぞれで活動を続ける模様だ。中国では現地の事情を鑑みて、当面は名称が残る。
