発見された75年前の財布(画像は『Seth Baltzell 2019年6月20日付Facebook「Crazy Story!」』のスクリーンショット)

写真拡大

米イリノイ州チェスターフィールドにある高校のトイレの壁の中から、約75年前の財布が見つかった。廃校になった校舎は現在教会への改修工事が行われており、1940年代半ばに盗まれたと思われる財布15個が配管工の男性によって発見された。『Fox News』などが伝えた。

【この記事の動画を見る】

1940年代半ばのものと思われる財布が見つかったのは、改修中の元セントラリア高校の女性トイレの壁の中で、写真や身分証明書などが入った色褪せた財布が通気口の奥に15個も押し込まれていた。

シティ・ホープ教会の牧師であるセス・バルツェルさんは先月20日、持ち主を探そうと自身のFacebookに財布の写真と身分証明書から割り出した8人の名前を投稿し「心当たりのある方はご連絡ください」と呼びかけた。セス牧師によると、財布はほとんどが女性用で現金は入っていなかったが、当時は終戦間近だったため兵士の写真が多数見つかったそうだ。

そしてこのセス牧師の呼びかけに、同高校に通っていたという女性が名乗り出た。女性はセントラリア出身で現在はミズーリ州に住む、89歳のベティ・ジューン・シスサムさんだった。

ベティさんは地元テレビ局『KSDK』のインタビューに応じ、女性記者に財布を手渡されると「信じられないわ。赤い財布を無くしてしまったことは覚えていますよ。でも今頃になって出てくるなんてね…」と興奮気味に語った。また幼い自分が、男の子と佇むセピア色の写真を財布の中に見つけると「小学校3年生の頃だったかしら。当時大好きな男子がいてね。名前はジミー・ケーンと言うのよ。まったく、もうドキドキしちゃうわね。あの頃の自分は、たくさんの男子の写真をキープしていたの」と顔を赤らめ、「現金は消えてしまったようだけど、当時の思い出が詰まった財布が75年を経て戻ってきたんですもの。嬉しいことよね」と笑った。

セス牧師によると、これまでに申告があったのはベティさん一人だけのようだが、同牧師のFacebookには「これは驚いた」「75年間も見つからなかったなんて、犯人でさえも忘れているかもね」「持ち主がまだ生きているといいのだけれど」「犯人が見つかるといいね」「当時は女学生も革財布だったんだね。時代を感じさせるよ」といったコメントが寄せられている。

なお2018年には、失くした財布が戻っただけでなく、中身が増えていたという米サウスダコタ州の男性のニュースが伝えられた。また2017年には、米カリフォルニア州のある青年が16万円もの現金が入った財布を持ち主に届け、正直な行為が感動を呼んだ。

画像は『Seth Baltzell 2019年6月20日付Facebook「Crazy Story!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)